東北大学は、「社会とともにある大学」として、産業界や社会の変化に応じた社会人の学び直しの機会を提供するリカレント教育・リスキルの展開と、学生が「学位」とは別に身に付けた知識やスキルを学修履歴として明示できるようにすることを目的に、マイクロクレデンシャルを取り入れ、獲得した知識やスキルを証明する国際技術標準規格のデジタル証明書である「オープンバッジ」の導入を開始した。
おもに、学内外に向けて一般教養レベルから学部専門、大学院レベルに至るまで多彩な教育プログラムの提供を行い、多くの社会人が受講する東北大学MOOCや履修証明プログラムといったリカレント教育プログラム、学内の各種教育プログラムの修了者に対し、順次オープンバッジを発行していくという。
教育のデジタル化を促進する東北大学では、オンラインやVR技術を活用した国際共修教育の展開や現実空間とサイバー空間を往来するハイブリッド教育の推進により、学ぶ場所や時間、異なる文化や世代を越えた教育環境が整いつつある。加えて、次世代インターネットの時代(Web3)に対応するべく、大学での学びをブロックチェーン技術で記録していくことで、学修成果の可視化と国際通用性の向上につなげていくねらい。
オープンバッジは紙媒体の修了証と異なり改ざんや偽造が不可能で信頼性が高く、バッジ画像に埋め込まれた「メタデータ」で内容を証明することが可能。オンラインで簡単に共有・送信、検証ができるため、デジタル履歴書やSNSでの公開等、さまざまな場面での活用が期待されている。集めたバッジはウォレット(電子上の財布)上で管理でき、今後の学習プランやキャリア設計に役立てることができる。
7月には、文部科学省「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル)プラス【通称MDASH Literacy+】」に選定されている2つのプログラムの修了者約2,500人にオープンバッジを発行する。