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【クレーム対応Q&A】子供が密集して遊んでいる

 今回は「子供たちが公園で密になって遊んでおり、コロナ感染拡大が心配なので、ソーシャルディスタンスを保つように学校できちんと指導を徹底してほしい」がテーマ。

事例 その他
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 学校に寄せられるさまざまなクレーム。保護者や地域からのクレームに先生はどのように対応するのが良いだろうか?クラス担任として豊富な経験がある鈴木邦明氏に、学校へ寄せられるさまざまなクレームに対応する際のポイントを聞いた。

コロナ禍で地域住民からの
クレームに変化


 新型コロナウイルスによって、地域の方から学校に寄せられるクレームにも少し変化が生じています。今回は「子供たちが公園で密になって遊んでおり、コロナ感染拡大が心配なので、ソーシャルディスタンスを保つように学校できちんと指導を徹底してほしい」をテーマとしたいと思います。

 地域住民から学校に寄せられるクレームとしては「登下校時の歩き方が悪い」「学校の音がうるさい」「自転車の乗り方が悪い」等があります。今回、新型コロナウイルスの流行によって、そういったものに加え、これまで無かったものが寄せられるようになってきました。そういったものの1つが「子供が密になって遊んでいる」というものです。地域住民としては、感染予防の観点からそういった連絡をしています。

学校の責任範囲はどこまで?


 こういったテーマは「学校の責任範囲がどこまでなのか?」という問題です。もちろん学校教育活動中に起こった出来事に関しては学校に責任があります。遠足や校外学習中の出来事等に関するものです。ただ今回のケースも含めて放課後のことに関しては、基本的には学校の責任ではありません。放課後の子供の行動については、学校管理下での活動ではなく、保護者の管理下となります。

 実際に地域の方からクレームがあった際の対応としては、ある程度話を聞いた後に、放課後の遊び等の責任についての話をすると良いでしょう。直接的に責任があるのは保護者であることや、場合によっては公園の設置管理者(多くの場合は各自治体)に責任がある場合があること等です。

 それと共に、子供との関わりにおいては、気づいた時に注意することが有効であることも伝えていくと良いでしょう。何か問題があった場合、即座に対応した方が解決に繋がりやすいです。そういったことを伝え、気付いた時に積極的に子供に関わってもらえるよう依頼をするのです。

学校と地域の関わり方を見直そう


 学校は、地域の人にとっては、クレームを言いやすい存在です。子供に関することは何でも地域にある学校にクレームを言ってくるタイプの人がいます。その原因の1つは学校側にもあります。地域に対して良い顔をしていたいという理由から、地域の人の言うことを何でも学校で受けてしまうからです。そうやって何でも学校が引き受けてしまうことは、結局自分たちを苦しめることにつながっていきます。

 今回のケースのように本来は家庭で対応すべきものを学校が引き受けることで、本来学校がすべきことがその分できなくなることになります。授業準備、教材研究等の時間が減ることです。「子供のためになるから…」という理由で学校の取組みは年々増えてきています。そういった学校の状態はまるでパンパンに膨れ上がった風船のようなものだということができます。小さな刺激で破裂してしまう可能性があります。コロナは学校に様々な変化をもたらしました。学校と地域の関わり方についても考え直していく良い機会なのだと思います。

 本企画では、読者の皆さまからの質問を受け付けています。下記のボタンをクリックして表示されるフォームより送信ください。実際に学校へ寄せられたクレームの他、保護者が学校へ伝えたクレーム等、鈴木先生に対応方法を聞いてみたいクレーム事例を募集します。

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鈴木 邦明(すずき くにあき)
平成7年 東京学芸大学教育学部 小学校教員養成課程理科専修卒業。平成29年 放送大学大学院文化科学研究科生活健康科学プログラム修了。神奈川県横浜市、埼玉県深谷市で計22年、小学校教諭として勤務。現場教員として子供たちの指導に従事する傍ら、幼保小連携や実践教育をテーマとする研究論文を多数発表している。こども環境学会、日本子供学会等、多くの活動にも関わる。平成29年4月からは小田原短期大学特任講師、平成30年4月からは帝京平成大学講師として、子供の未来を支える小学校教諭、幼稚園教諭、保育士等の育成や指導に携わる。
《鈴木邦明》

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