平日1日あたりのテレビゲーム時間は小中学生ともに増加しており、「1日1時間以上」と回答した割合は約75%にのぼることが、全国学力テストの質問紙調査より明らかになった。1日あたりのテレビゲームの時間が増えるほど、各教科の平均正答率は低い傾向にある。 2021年度(令和3年度)全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)は、小学6年生と中学3年生を対象に5月27日に実施。児童生徒を対象とした教科調査と質問紙調査、学校を対象とした質問紙調査を行った。 ICTを活用した学習状況について、月曜日から金曜日の平日に1日あたりどれくらいの時間、スマートフォンやコンピュータなどのICT機器を、勉強のために使っているか聞いたところ、「30分未満」が小学生29.5%・中学生34.4%と回答割合がもっとも高く、小学生19.9%・中学生19.1%は「まったく使っていない」と回答した。 一方、平日1日あたりのテレビゲーム(コンピュータゲーム、携帯式のゲーム、携帯電話やスマートフォンを使ったゲームも含む)をしている時間は小中学生ともに増加しており、「1時間以上」と回答した割合は小学生75.9%・中学生79.8%にのぼる。ゲームの時間と平均正答率との関係を見ると、1日あたりのテレビゲームの時間が増えるほど、各教科の平均正答率は低い傾向にある。 教員がプロジェクターや電子黒板等のICT機器を活用した授業を2020年度に1クラスあたりどの程度行ったか聞いたところ、「ほぼ毎日実施した」と回答した学校の割合は、小学校53.9%・中学校58.6%と、いずれも半数以上を占めた。ICTを活用した授業の頻度は2018年より年々増加していることが明らかになった。 児童生徒ひとりひとりに配備されたPC・タブレット等の端末を、どの程度家庭で利用できるようにしているか聞いたところ、「毎日持ち帰って、毎日利用させている」「毎日持ち帰って、時々利用させている」「時々持ち帰って、時々利用させている」と回答した学校の割合は、小学校20.7%・中学校22.0%だった。 また、1人1台端末を2020年10月までに導入した自治体とそれ以降に導入した自治体のICT端末の家庭での利用状況を比較すると、2020年10月までに導入した自治体のほうが、「持ち帰って利用させている」と回答した学校の割合が高かった。