教育業界ニュース

コロナ時代の進路指導、生徒・教員とも対面型イベントを重視

 コロナ禍でも多くの高校生が対面型のイベントで進学情報を得ていることが、ライセンスアカデミーが2021年7月29日に発表した調査結果より明らかになった。対面型のイベントを重視する教員も約8割にのぼる。

教育行政 その他
生徒が進学情報を得るおもな手段
  • 生徒が進学情報を得るおもな手段
  • 先生が特に重要だと考えている進学情報の入手手段
  • 生徒の進路選択における傾向
 コロナ禍でも多くの高校生が対面型のイベントで進学情報を得ていることが、ライセンスアカデミーが2021年7月29日に発表した調査結果より明らかになった。対面型のイベントを重視する教員も約8割にのぼる。

 調査は、コロナ禍における高校の進路指導および高校生の進路選択の状況を明らかにすることが目的。高校の進路指導部を対象に行われ、693枚の有効回答を得た。調査期間は7月8日~16日。

 生徒が進学情報を得る手段は、「校内の進路行事(対面)」75.6%が最多。ついで、「オープンキャンパス(対面)」71.9%、「入学案内やパンフレット」68.8%、「先生が提供する情報」62.5%、「オープンキャンパス(オンライン)」57.3%等。多くの項目で一定の回答数があり、生徒はさまざまな手段を複合的に活用しながら進学情報を集めていることがわかった。

 コロナ禍で導入が進んだオンラインイベントは、大学や専門学校が実施する「オープンキャンパス(オンライン)」が57.3%となった一方、高校主体で行われる「校内の進路行事(オンライン)」26.7%、進路イベント関連業者主体の「校外の進路相談会(オンライン)」23.4%と少ない。オンラインツールが普及したコロナ禍でも、進学情報を得る手段は対面型のイベントが望まれていることが明らかになった。

 教員が特に重要だと考えている進学情報の入手手段は、「オープンキャンパス(対面)」88.2%が圧倒的に多い。「校内の進路行事(対面)」67.3%、「入学案内やパンフレット」53.9%等が続いている。オンラインの割合は「オープンキャンパス(オンライン)」29.2%、「校内の進路行事(オンライン)」12.9%、「校外の進路相談会(オンライン)」7.9%と、いずれも「生徒が進学情報を得るおもな手段」と比べて低かった。このことから、進学情報を得る際には直接見学すること、直接話を聞くことが重要であると考えている教員が多いことがわかる。

 生徒の進路選択における傾向は、「地元進学の希望者が増えた」45.2%がもっとも多く、「奨学金を申請する生徒が増えた」43.0%、「将来の職業選択を理由に志望する学部・学科・コースを変更した」27.4%、「家計状況を理由に志望する学部・学科・コースを変更した」21.9%が続いている。コロナの感染拡大は、進学を希望する高校生の進路選択や学費の面で影響を与えていた。

 調査ではこの他、就職希望者の情報収集手段等についても調査している。調査結果は、ライセンスアカデミーのWebサイトに掲載されている。
《外岡紘代》

この記事はいかがでしたか?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top