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総合型選抜の指導補助教材プログラム、高校教員へ無償提供

 花形が運営する「総合型選抜専門塾AOI」は、2021年7月1日より総合型選抜(旧AO入試)に関する指導補助教材プログラム「AOI for Teachers」の無償提供を開始した。対象は全国の高校教員。指導時の質問に答える会員制のチャットサービスも併せて無償提供する。

教材・サービス 授業
AOI for Teachers
  • AOI for Teachers
  • AOI for Teachers 概要
  • AOI for Teachers 概要
  • 総合型選抜に関する受験前後での変化に関するアンケート
  • 文部科学省「令和2年度国公私立大学入学者選抜実施状況」より作成した総合型選抜による入学者の割合
  • 総合型選抜専門塾AOI 京都校
 花形が運営する「総合型選抜専門塾AOI」は、2021年7月1日より総合型選抜(旧AO入試)に関する指導補助教材プログラム「AOI for Teachers」の無償提供を開始した。対象は全国の高校教員。指導時の質問に答える会員制のチャットサービスも併せて無償提供する。

 総合型選抜専門塾AOIは、総合型選抜の対策を専門とした大学受験対策塾。京都校・大阪校・西宮北口校・渋谷校・上野校・オンライン校と6校を展開しており、2021年度入試においては合格率93.3%の実績を出している。

 今回、高校教員に対して、総合型選抜への理解を深めてもらうと共に、これからの入試改革への準備をサポートしていくことを目的に「AOI for Teachers」を制作。7月時点では10本の動画を用意し、基礎知識と指導・対策の知識を提供している。さらに、サポートチャットに参加することで、受験情報の共有や他校の先生との意見交換、指導課題へのアドバイス等も無償で受けることができる。

 「総合型選抜」は、学力だけではなく受験者の「人間性・学習意欲・課外活動」等を重視し、大学のアドミッションポリシーに合致した受験生が合格できる入試形態で、世界でもスタンダードになっている。一方、日本の大学入試においては、学力試験で点数の高い人から合格する「一般選抜(一般入試)」が未だスタンダードであり、文部科学省が発表した2020年度(令和2年度)入学者選抜状況における総合型選抜利用による大学入学者はわずか10%にとどまるという。

 AOIは、普及していない1つの原因として、総合型選抜を一昔前の「一芸入試」だと勘違いをしている教育関係者がまだまだ多いと指摘する。実際に、先生や親から「AO入試は普通の入試ではないから一般入試に向けて勉強した方が良い」「すごい経歴を持っているわけでもないので合格できないと全力で止められた」といった間違ったアドバイスをされ受験を諦めようとする受験生も多いという。

 歴史的にも学力偏差値は1つの社会的基盤になっており、日本では総合型選抜のような入試制度がなかなか受け入れがたく反対する人も少なくない。AOIは、測る指標が学力偏差値に偏りすぎている現状を打開すべき課題と捉え、「AOI for Teachers」を通じてまずは指導者の認識から変えていくことに挑戦する。

 「AOI for Teachers」はWebサイトの専用フォームにて申込みを受け付けている。
《畑山望》

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