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教委による遠隔授業、文科省が著作権管理者へ配慮要請

 文部科学省は2020年5月7日、ICTを活用した遠隔授業で教科書などの著作物を円滑に利用できるよう、各教科書発行者や著作権管理事業者へ通知した。教育委員会による学習動画の作成や配信に対する配慮を要請している。

教育行政 文部科学省
教育の情報化に対応した著作権法改正の概要
  • 教育の情報化に対応した著作権法改正の概要
  • 著作権法改正による「授業目的公衆送信補償金制度」について
 文部科学省は2020年5月7日、ICTを活用した遠隔授業で教科書などの著作物を円滑に利用できるよう、各教科書発行者や著作権管理事業者へ通知した。教育委員会による学習動画の作成や配信に対する配慮を要請している。

 「新型インフルエンザ等緊急事態宣言」において全国が対象地域に指定され、臨時休校の実施状況は9割を超えている。遠隔授業のニーズに対応するため、改正著作権法第35条の施行による「授業目的公衆送信補償金制度」が当初の予定から早まり2020年4月28日に施行された。これにより、たとえば、予習・復習・自宅学習用の教材をメールで送信することや、リアルタイムでのオンライン指導やオンデマンドの授業において、講義映像や資料をインターネットで児童生徒に限り送信することが可能となる。とはいえ、現時点では、各教員が学習動画を作成・配信するノウハウは十分になく、各学校において設備環境が必ずしも整っていないことから、迅速な対応が困難な状況にある。

 教育委員会が主体となって学習動画の作成・配信を行う場合は「授業目的公衆送信補償金制度」の対象外であり、原則として個別に権利者の許諾を得る必要がある。新型コロナウイルス感染症の流行に伴う教育現場の状況を踏まえ、臨時休校中に、教育委員会が主体となって学習動画を作成し、域内の児童生徒に限定して配信する場合には、教科書や教科書に収録された個々の著作物を「授業目的公衆送信補償金制度」の要件を満たして利用することについて配慮するよう、文部科学省は各教科書発行者や著作権管理事業者へ通知した。

 なお、臨時休校が終了し、教育活動が通常どおりに実施できる状況になった学校に対しては、各教育委員会からの動画配信は停止するよう教育委員会に対して適切に周知し、著作権者の利益を不当に害するような利用が行われないよう、努めるとしている。
《工藤めぐみ》

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