文部科学省の松本洋平大臣は2026年1月9日、新年最初の定例記者会見を開催し、冒頭で1月6日に発生した島根県東部を震源とする地震について、被災地へのお見舞いの意を表明した。そのうえで、受験シーズンを迎える受験生への応援メッセージや、SNS上で拡散されている暴力行為動画への対応方針など、教育現場に関わる課題について説明した。
会見では、大学入学共通テストをはじめとする入試本番を控えた受験生に向け、「これまで積み重ねてきた努力を信じ、落ち着いて力を発揮してほしい」と応援メッセージを送った。あわせて、SNS上で受験生を不安にさせる痴漢行為を示唆する投稿や悪質な書き込みが行われていることについて、「投稿自体、決して許されない行為」と強く非難した。文部科学省として、警察や鉄道事業者などの関係機関と連携し、受験生が安心して試験に臨める環境整備を進めているとした。
大臣は、大学入試センターのホームページに、試験会場に向かう際の服装を私服でも構わないとしていることや、試験会場に向かう途中に事件に巻き込まれた場合や痴漢の被害に遭った場合は追試験の対象になると明記されていることを紹介し、文部科学省としても受験生が安心して試験に臨めるよう情報発信に努めるとした。
また、学校内外で発生した暴力行為を撮影した動画がSNSで拡散される事案についても言及した。学校は子供が安心して過ごせる場であるべきだとしたうえで、被害を受けた児童生徒への心のケアや、教育委員会による迅速な対応の重要性を強調した。必要に応じて警察と連携し、再発防止に取り組む方針を示しており、教育現場における安全対策の徹底が改めて求められている。
このほか、宇宙航空研究開発機構(JAXA)に所属する諏訪理宇宙飛行士が国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在することが決定したことや、日本の研究力を継続的に強化するための取組みについても触れた。諏訪理宇宙飛行士は、2024年10月に宇宙飛行士として認定され、今回の長期滞在が初めての宇宙飛行となる。宇宙分野で活躍する日本人研究者・技術者の姿は、理科や探究学習に取り組む児童生徒にとって大きな刺激になるとして、科学技術教育への波及効果に期待を示すとともに、若手研究者の育成や研究環境の改善、大学・研究機関への安定的な支援の重要性を改めて強調し、学校教育から高等教育まで一貫した人材育成を進める考えを示した。
一方、鹿児島大学において計画と異なる動物実験が行われていた事案については、研究倫理の観点から遺憾であるとの認識を示し、再発防止策の徹底とガバナンス強化、研究活動に対する信頼確保が不可欠であると述べた。







