CONSEO(衛星地球観測コンソーシアム)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)第一宇宙技術部門は、高校生と共に「宇宙から見る地球」を通して学ぶ取組み「My Earthミッション」として、JAXA職員が講師として学校を訪問する「出前授業」の実施校を全国から公募する。選ばれた生徒は「衛星地球観測高校生特派員」として、2026年2月に予定されている油井宇宙飛行士とのISSライブ交信イベントで情報発信を行う。応募締切は2025年12月4日。
同企画は、2025年8月から国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の油井宇宙飛行士(CONSEO広報アンバサダー)が撮影した地球の写真をもとに、その地点や現象を衛星データと組み合わせ、専門家が解説・深掘りする企画「地球を共に感じよう~宇宙から見るわたしたちの未来~」の一環として行われる。
「出前授業」では、「Earth Diary」というツールを活用。ISSからの写真や衛星データをもとに、宇宙から地球を“感じる”疑似体験を通して、新しい知識と視点を楽しみながら、宇宙からの地球観測を体験的に学ぶ。さらに、観測データをどう生かすのかを考えてもらうきっかけとなる内容となっている。
さらに、各校から選ばれた「衛星地球観測高校生特派員」が、授業のプロセスや成果などを自らの視点で随時レポートする。その内容は、2026年2月に開催予定の油井宇宙飛行士との「ISSライブ交信イベント」で全国に向けて発信する。
同取組みは、宇宙や地球に関する知識や関心を広げるとともに、身近な変化を通じて自分と世界との関係を見つめ直す機会を生み出すことを目指す。従来の“宇宙=難しい・遠いもの”というイメージを刷新し、誰もが自分ごととして感じられる新しい宇宙像へとリブランディングしていくことを目的としている。
出前授業は、特別授業として独立して実施するほか、既存カリキュラム(例:地理総合・理科・総合探究など)への組込みも可能。たとえば「気候変動」を題材にした授業では、「地球の色を5色探してきて」という問いから始まる。ISSからの写真や衛星画像をもとに、海の青・森の緑・砂漠の黄・氷の白・都市の灰など、“地球らしい”色を生徒自身が選び出す。ついで、その色が「ずっと変わらないのか」を検証するため、過去と現在の衛星データを比較。緑の減少や砂漠の拡大などの変化に気付き、それが気候変動の影響によるものかを議論する。最後に、自身の発見や感じたことを「Earth Diary」に投稿し、他校や他地域の生徒と共有する。







