愛知県教育委員会は2025年10月17日、2028年度の愛知県立高校における再編計画を発表した。瀬戸地区の瀬戸高校、瀬戸北総合高校、瀬戸西高校、瀬戸工科高校の4校を3校に再編。尾張西部地区では、愛西工科高校の入学者募集を停止し、工業教育の一部を杏和高校に移管する。
愛知県では「県立高等学校再編将来構想」に基づき、県立高校の一層の魅力化・特色化、再編に取り組んでいる。現在の各県立高校の生徒募集状況や今後の各地域における中学校卒業見込者数の推移を踏まえ、2028年度に瀬戸地区と尾張西部地区において県立高校の再編を行うことを明らかにした。
瀬戸地区では、近年慢性的に欠員が生じている瀬戸高校、瀬戸北総合高校、瀬戸西高校、瀬戸工科高校の4校を3校に再編。瀬戸北総合高校は、2028年度から入学者の募集を停止する。多様な学習ニーズに対応するため、瀬戸高校を総合学科(全日制課程および昼間定時制課程)と普通科(通信制課程)のフレキシブルハイスクールに改編。総合学科3~4学級、昼間定時制総合学科1学級、通信制普通科1学級を想定している。
瀬戸西高校は普通科6~7学級、瀬戸工科高校は工業科4~5学級と夜間定時制総合ビジネス科、専攻科で構成。両校の特色をさらに伸ばし、魅力ある学校づくりを進めるとしている。再編後の3校で各校が連携し、地域の企業・大学・小中学校との協働のもと、アントレプレナーシップ教育や地域の魅力・課題に着目した探究学習に取り組む。
尾張西部地区では、近年慢性的に多数の欠員が生じている愛西工科高校について、今後さらに入学者が減少すると、単独校として専門的な工業教育を行うことが困難になるとして、2028年度から入学者の募集を停止。工業教育の一部を杏和高校に移管する。杏和高校では、総合学科の学習内容におもにロボット分野の「工業」を加え、系列を再構築する。
再編時期はいずれも2028年4月。2026年度と2027年度は、現在の学校で入学者の募集を行い、生徒は入学した学校(校地)で卒業まで学ぶ。2027年度以前に入学した生徒の通学先は変わらない。