旺文社 教育情報センターは2025年7月15日、日本の大学に関する基礎データをまとめたPDFファイル「日本の大学数 2025年度は793校」を公開した。学部・学科数、学べる学問分野の設置状況なども掲載している。
掲載データは、「螢雪時代4月臨時増刊、8月臨時増刊」(旺文社)ならびに文部科学省資料をもとに集計。大学の数は資料により集計対象が異なることがあるが、当該年度に学生募集を行った大学が対象。募集を停止した大学は含んでいない。一方、防衛医科大学校や気象大学校など、文部科学省の所管外であっても、学士の学位が取得できるところについては数に含めている。
集計結果によると、2025年度の大学数は前年度比3校減の793校。通信制の東京経営大学とZEN大学が新設されたものの、東京医科歯科大学と東京工業大学の統合、桃山学院大学と桃山学院教育大学の統合、また、ルーテル学院大学と高岡法科大学、電動モビリティシステム専門職大学が募集停止となり、5校減。直近10年間増加を続けてきた大学数は、前年度の796校をピークに減少に転じた。
設置者別の内訳を見ると、私立大学が74.5%、私立専門職大学が2.0%、国立大学が10.2%、公立大学が12.0%。私立が合計76.5%と、全体のおよそ4分の3を占めた。学部数は、国立大学が5校増、公立大学が1校増、私立大学が28校増と、前年度より増加の傾向がみられ、私立大学では情報系や看護系の学部設置が目立った。
学科数は設置者ごとに多少の増減があるものの、合計では前年度と変わらず。2022年度比でもっとも増加した学科(学門分野別)は、「数学・情報科学」47増。ついで、「社会学・観光学・メディア学」37増、「経営学・経営情報学・商学・会計学」29増、「情報工学」25増、「総合科学」15増。全体的に、データサイエンスなど、情報を扱う学科の設置が目立った。
設置数が多い学科(学問分野別)は、国立大学が1位「情報工学」、2位「数学・情報科学」、3位「機械工学」「電気・電子工学」。公立大学は1位「看護学」、2位「経営学・経営情報学・商学・会計学」、3位「情報工学」。私立大学は1位「経営学・経営情報学・商学・会計学」、2位「社会学・観光学・メディア学」、3位「語学」。上位20分野をみると、国立は理・工・農学系や教員養成系が多く、公立は地域に貢献する人材育成が反映された構成が見て取れた。私立は文系分野が多い傾向にはあるが、さまざまな分野で幅広い構成となっている。
学べる学科は、エリア別でも集計し上位20分野まで掲載している。集計結果の詳細は、旺文社教育情報センターのWebサイトで確認することができる。