文部科学省は2025年4月11日、2025年度「特定分野に特異な才能のある児童生徒への支援の推進事業」について採択団体を公表した。3つの事業で計4団体を採択。そのうち、愛媛大学は2つの事業で採択された。
文部科学省は、才能や認知・発達の特性がゆえに、学習上・学校生活上の困難を抱えることがあるとされる「特定分野に特異な才能のある児童生徒」への支援方策を開発し推進するため、多様性を認め合う個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実の一環として、同事業を実施。児童生徒の興味・関心や特性に応じた教育活動、支援体制の構築を行い、特異な才能のある児童生徒の困難の解消や才能の伸長を図る3つの事業に取り組む団体を公募した。
公募の結果採択されたのは計4団体。事業ごとの採択団体は、「(1)学校と連携した学習・支援プログラムの提供および評価のあり方に関する実証研究」が愛媛大学、東京学芸大学、長野県教育委員会の3団体。「(2)学校と連携した地域単位の相談支援体制の構築等に関する実証研究」が京都府教育委員会。「(3)全国単位の相談支援体制の構築等に関する実証研究」が愛媛大学。愛媛大学は(1)と(3)の2つの事業での採択となった。
それぞれの事業内容をみると、(1)は学校外の団体と学校が連携し、教育課程に位置付けることができる学習・支援プログラムのあり方および学習効果の評価のあり方等について研究開発を実施。(2)は特異な才能のある児童生徒やその保護者、学校の教職員に対する相談支援を、地域単位で、学校と教育委員会、専門家・団体が連携して実施し、日常的・継続的な支援体制を構築。(3)では、児童生徒に応じた学びへアクセスしやすくなるよう、その特性に応じたプログラム等の情報提供や児童生徒の才能・特性の理解者となる人材照会など、地域を超えた学びへの接続を図ることを目指す。
それぞれの事業期間は原則として2025年度と2026年度の2年間。1件あたりの各年度の計画額上限は、(1)と(2)が 1,100万円、(3)が1,000万円となっている。