山田進太郎D&I財団は2025年3月26日、日本IBMとのパートナーシップ締結により、AIを含めたIT分野を学べる無償のオンライン学習プログラム「IBM SkillsBuild」の提供を開始した。対象は全国の中高生女子個人および全国の中学校・高等学校。
日本のSTEM分野への女性の大学進学率は、OECD諸国の中で最低水準の20.7%と低く、中高生女子が理系を選ぶための情報や機会が十分に整っていないのが現状である。山田進太郎D&I財団は、こうした課題に対応するため、2024年に「Girls Meet STEM」を開始し、企業や大学と連携した体験型ツアーや、STEM分野で活躍する女性・学生との座談会を通じて、約1,700名の中高生女子にSTEMの魅力を伝えてきた。これまでの活動を通じて、STEMに関連した実体験がSTEM領域への関心を高めることも確認されている。
IBM SkillsBuildは、テクノロジー分野でスキルアップの機会を必要とする人々に焦点をあてた無料の教育プログラムで、社会人学習者、高校生、大学生、教職員などが貴重な新しいスキルを身に付け、就労機会を得られるよう支援する。このプログラムでは、パートナーのグローバル・ネットワークと協力して、オンライン・プラットフォームを含む、実践的な学習体験を提供する。
IBM SkillsBuildのオンライン学習は、AI、サイバーセキュリティー、データ分析、クラウド・コンピューティング、そのほか多くのテクノロジー分野や、デザイン思考などの職場スキルに関する1,000以上のコースを20の言語で提供するオンライン・プラットフォームとなっている。参加者は受講修了後、IBMのデジタルバッジも取得できる。
IBM SkillsBuild教育パートナーを通して実施する強化プログラムとしては、ワークショップ、IBMコーチやメンターとの専門的な会話、プロジェクトベースの学習、IBMソフトウェアへのアクセス、学習プロセスにおけるパートナーからの特別なサポート、および就労機会の紹介も含まれる場合がある。
山田進太郎D&I財団は、2025年度より、IBM SkillsBuildを活用した学習と対面・オンラインイベントを組み合わせた複数のプログラムの実施を予定。第1弾「IBMとAIの未来の世界を体験!」の応募はすでに締め切っているが、今後もさまざまなプログラムを予定しているという。