文部科学省は2024年9月24日、「大学発医療系スタートアップ支援プログラム」の支援拠点に、九州大学、慶應義塾、国立がん研究センター、筑波大学の4機関を選定したことを発表した。今後、順次契約を締結し、事業を開始する予定。
「大学発医療系スタートアップ支援プログラム」は、柔軟かつ機動的な支援が可能な基金を活用して、大学発医療系スタートアップ起業にかかる専門的見地からの伴走支援や非臨床研究などに必要な費用の支援、医療ニーズを捉えて起業を目指す若手人材の発掘・育成を実施するもの。
事業の実施にあたっては、医薬品などの実用化支援についてノウハウと実績のある橋渡し研究支援機関(文部科学大臣認定)から選抜した医療系スタートアップ支援拠点を通じて、大学発医療系スタートアップの支援を行い、優れた研究シーズを活用した医薬品・医療機器などの実用化を推進する。
今回、2024年3月から6月にかけて、医療系スタートアップ支援拠点について公募を実施。橋渡し研究支援機関より10件の応募があった。公募締め切り後、日本医療研究開発機構(AMED)のもとに設置された審査委員会において書面審査とヒアリング審査選考を実施し、その選定結果に基づき、AMEDにおいて採択を行った。
採択が決定したのは、九州大学「総合知を新医療へ、九州・沖縄・西日本を挙げてアジアへ繋がる医療系スタートアップエコシステムの構築」、慶應義塾「慶應義塾スタートアップ推進拠点(Keio Biomedical Accelerator)構築による革新的医療シーズの早期社会実装と、大学発スタートアップ・エコシステムの創成」、国立がん研究センター「サイエンスでがん医療の未来を創造する大学発医療系スタートアップ支援拠点」、筑波大学「国際展開を目指した医療系スタートアップの育成拠点」の4件(課題)。
AMEDは今後、順次選定された医療系スタートアップ支援拠点と契約を締結し、事業を開始する予定。医療系スタートアップ支援拠点を通じて、起業を目指す研究者などへの支援を行っていくとしている。