文部科学省は2024年9月17日、Webサイトに「ウェルビーイング向上のための学校施設づくりのアイディア集」を掲載した。共創・生活・学び・環境・安全の5つの観点から、新しい時代の学びを実現する学校施設のアイデアとその実現プロセスについて事例を収集している。
文部科学省は、2010年に学校施設を取り巻く社会状況を踏まえ、小中学校の施設を新増改築、改修をする際の参考となる「新たな学校施設づくりのアイディア集」をまとめ、全国の学校設置者や設計者などの関係者に情報を提供してきた。今回公表された「ウェルビーイング向上のための学校施設づくりのアイディア集」は、当時の知見をアップデートしたもの。
2022年、これからの学校施設のあり方および推進方策に関する調査研究を目的に「学校施設の在り方に関する調査研究協力者会議」を設置。会議の最終報告や、教育振興基本計画(2023年)で示された考え方を踏まえて検討を重ね、「学校施設の質的改善・向上に関するワーキンググループ」(2023年設置)において、「ウェルビーイング向上のための学校施設づくりのアイディア集」として取りまとめた。
「ウェルビーイング向上のための学校施設づくりのアイディア集」では、新しい時代の学びを実現する学校施設のアイデアとその実現プロセスについて事例を収集。共創・生活・学び・環境・安全の5つの観点から、31都道府県の72校の事例(既存施設約30校の改修・活用改善事例を含む)をもとに、89のアイデア、5つのコラムを掲載。あわせて、学校施設づくりの現状・課題の把握、効果の把握・検証に向けた取組事例についても紹介している。
学校施設は、整備された後も数十年にわたって使い続けられ、地域コミュニティの核としての役割を果たしていくものであるとの考えから、文部科学省では、今後も優れた取組事例を収集し、全国の学校施設整備に携わる関係者と共有する活動を継続していくとしている。
「ウェルビーイング向上のための学校施設づくりのアイディア集」は、文部科学省のWebサイトで確認できる。