神山まるごと高等専門学校は2024年9月17日、新学校長に聖光学院校長補佐・経済産業省教育産業室長を歴任した五十棲浩二(いそずみ こうじ)氏が就任したと発表した。あわせて、新理事として品川女子学院理事長の漆紫穂子(うるし しほこ)氏と、慶應義塾大学教授の中室牧子(なかむろ まきこ)氏が就任。3名は9月7日付けで就任しており、開校2年目となる同校のさらなる教育の充実を図る。
神山まるごと高専は、徳島県神山町に2023年4月に開校した5年制の私立高等専門学校。現在は2学年80名を超える学生が在籍し、「テクノロジー×デザイン×起業家精神」を軸としたカリキュラム教育と、全寮制を軸とした生活を融合させ、社会を動かす人材「モノをつくる力で、コトを起こす人」の育成を目指した教育を展開している。
開校2年目となる2024年は、さらなる教育の充実を目指し、4月に副校長としてNPO法人のETIC.創業メンバーである鈴木敦子氏が着任。今回、さらなる体制強化を図るべく、新学校長に五十棲氏、新理事に漆氏と中室氏を迎え、経営体制の進化を図った。
新学校長に就任した五十棲氏は、母校である神奈川県の私立・聖光学院校長補佐、経済産業省教育産業室長などを歴任。今回、新たな挑戦として、神山町に移住し、学生たちへの教育と教育現場で働くスタッフ(教員および職員)をマネジメントする重要なポジションとして、学校運営にコミットする。
また、新しい学校長と共に教育分野に専門性を有する新しい理事2名が参加。漆氏は40年近くの教育現場での実務・運営経験をもとに、同校の学校経営をさらに強化するとともに、男女比50:50を目指す同校の入学後の女子学生の学びやキャリアについての充実を図る。教育経済学を専門とする中室氏は、偏差値だけでは図りきれない学びの質向上に知見を生かすとともに、デジタル庁シニアエキスパートを務める経歴から、行政との連携といったマクロな観点からの連携にも期待が寄せられる。
なお、これまで校長を務めてきた大蔵峰樹氏は、引き続きIT教育担当の理事として学校経営に携わり、ものづくり文化をリードする。3名の経歴や就任コメントは学校Webサイトに掲載。神山まるごと高専公式noteでは、新体制となり第2章を迎える神山まるごと高専について、新旧学校長を交えた対談を掲載している。