2025年(令和7年)1月18日(土)および19日(日)に、大学入学共通テスト(旧 センター試験)が実施される。5回目となる今回の共通テストは、2022年度より高校で始まった新課程に対応した入試となり、「情報I」の追加や出題範囲の変更など、大きな変更が行われる。
この記事では、出題科目などの基本情報を紹介。さらに、日程や時間割など当日に向けて発表される重要な情報、各予備校が実施する模試の情報などを随時更新していく。
おもな日程(試験前)
受験案内の配付
2024年9月2日(月)より
受験上の配慮の申請(希望者のみ)
2024年8月1日(木)~10月7日(月)
検定料の払込期間
2024年9月2日(月)~10月7日(月)
出願期間
2024年9月25日(水)~10月7日(月)消印有効
確認はがき(出願受理通知)の送付
2024年10月25日(金)までに到着
登録内容の訂正(希望者のみ)
2024年11月1日(金)まで(消印有効)
受験票などの送付
2024年12月16日(月)までに到着
おもな日程(当日)
試験実施期日
本試験:2025年1月18日(土)、19日(日)
追・再試験:2025年1月25日(土)・26日(日)
おもな日程(試験後)
試験問題、正解・配点の発表
試験当日(2025年1月18日(土)、19日(日))
※追試験は2025年1月25日(土)・26日(日)
平均点の発表
中間発表:2025年1月22日(水)予定
最終発表:2025年2月6日(木)予定
*受験者数、最高点、最低点、標準偏差なども発表される。
得点調整実施の有無・段階表示換算表の発表
2025年1月24日(金)予定
成績通知書の送付(出願時に希望した者のみ)
2025年4月1日(火)以降
◇目次へ出願状況
2024年12月6日発表(確定)
・出願総数:49万5,171人 ※前年度比3,257人増
【内訳】
・高校等卒業見込者(現役生)42万5,968人 ※前年度比6,434人増
・高校等卒業者(既卒者)6万4,974人人 ※前年度比3,246人減
・高卒認定等の志願者4,229人 ※前年度比69人増
出題教科・配点
教科 | グループ | 出題科目 | 出題範囲方法 (出題範囲、出題科目選択の方法等) | 試験時間(配点) |
---|---|---|---|---|
国語 | ― | 『国語』 | ・「現代の国語」および「言語文化」を出題範囲とし、近代以降の文章および古典(古文、漢文)を出題する。 | 90分(200点)(注1) |
地理歴史 公民 | ― | 下記5つの科目(b) 『地理総合、地理探究』 『歴史総合、日本史探究』 『歴史総合、世界史探究』 『公共、倫理』 『公共、政治・経済』 下記の科目(a) 『地理総合/歴史総合/公共』 (a):必履修科目を組み合わせた出題科目 (b):必履修科目と選択科目を組み合わせた出題科目 | ・左記出題科目の6科目のうちから最大2科目を選択し、解答する。 ・(a)の『地理総合/歴史総合/公共』は、「地理総合」、「歴史総合」および「公共」の3つを出題範囲とし、そのうち2つを選択解答する(配点は各50点)。 ・2科目を選択する場合、以下の組合せを選択することはできない。 (b)のうちから2科目を選択する場合 『公共、倫理』と『公共、政治・経済』の組合せを選択することはできない。 (b)のうちから1科目および(a)を選択する場合 (b)については、(a)で選択解答するものと同一名称を含む科目を選択することはできない。(注2) ・受験する科目数は出願時に申し出ること。 | 1科目選択 60分(100点) 2科目選択 130分(うち解答時間120分) (200点) |
数学 | (1) | 『数学I、数学A』 『数学I』 | ・左記出題科目の2科目のうちから1科目を選択し、解答する。 ・「数学A」については、図形の性質、場合の数と確率の2項目に対応した出題とし、すべてを解答する。 | 70分(100点) |
(2) | 『数学II、数学B、数学C』 | ・「数学B」および「数学C」については、数列(数学B)、統計的な推測(数学B)、ベクトル(数学C)および平面上の曲線と複素数平面(数学C)の4項目に対応した出題とし、4項目のうち3項目の内容の問題を選択解答する。 | 60分(100点) | |
理科 | ― | 『物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎』 『物理』 『化学』 『生物』 『地学』 | ・左記出題科目の5科目のうちから最大2科目を選択し、解答する。 ・『物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎』は、「物理基礎」、「化学基礎」、「生物基礎」および「地学基礎」の4つを出題範囲とし、そのうち2つを選択解答する(配点は各50点)。 ・受験する科目数は出願時に申し出ること。 | 1科目選択 60分(100点) 2科目選択 130分(注3) (うち回答時間120分) (200点) |
外国語 | ― | 『英語』 『ドイツ語』 『フランス語』 『中国語』 『韓国語』 | ・左記出題科目の5科目のうちから1科目を選択し、解答する。 ・『英語』は「英語コミュニケーションI」、「英語コミュニケーションII」および「論理・表現I」を出題範囲とし、【リーディング】および【リスニング】を出題する。受験者は、原則としてその両方を受験する。その他の科目については、『英語』に準じる出題範囲とし、【筆記】を出題する。 ・科目選択に当たり、『ドイツ語』、『フランス語』、『中国語』および『韓国語』の問題冊子の配付を希望する場合は、出願時に申し出ること。 | 『英語』 【リーディング】 80分(100点) 【リスニング】 60分 (うち解答時間30分)(100点) 『ドイツ語』『フランス語』 『中国語』『韓国語』 【筆記】 80分(200点) |
情報 | ― | 『情報I』 | ― | 60分(100点) |
(備考)『 』は大学入学共通テストにおける出題科目を表し、「 」は高等学校学習指導要領上設定されている科目を表す。
また、『地理総合/歴史総合/公共』や『物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎』にある“/ ”は、1つの出題科目の中で複数の出題範囲を選択解答することを表す。
(注1)『国語』の分野別の大問数および配点は、近代以降の文章が3問110点、古典が2問90点(古文・漢文各45点)とする。
(注2)地理歴史および公民で2科目を選択する受験者が、(b)のうちから1科目および(a)を選択する場合において、選択可能な組合せは以下のとおり。
・(b)のうちから『地理総合,地理探究』を選択する場合、(a)では「歴史総合」および「公共」の組合せ
・(b)のうちから『歴史総合,日本史探究』または『歴史総合,世界史探究』を選択する場合、(a)では「地理総合」および「公共」の組合せ
・(b)のうちから『公共,倫理』または『公共,政治・経済』を選択する場合、(a)では「地理総合」および「歴史総合」の組合せ
【参考】地理歴史および公民において、(b)のうちから1科目および(a)を選択する場合に選択可能な組合せについて
○:選択可能 ×:選択不可
a | |||||
---|---|---|---|---|---|
「地理総合」 「歴史総合」 | 「地理総合」 「公共」 | 「歴史総合」 「公共」 | |||
b | 『地理総合、地理探究』 | × | × | 〇 | 『歴史総合、日本史探究』 | × | 〇 | × | 『歴史総合、世界史探究』 | × | 〇 | × | 『公共、倫理』 | 〇 | × | × | 『公共、政治・経済』 | 〇 | × | × |
(注3)地理歴史および公民並びに理科の試験時間において2科目を選択する場合は、解答順に第1解答科目および第2解答科目に区分し各60分間で解答を行うが、第1解答科目および第2解答科目の間に答案回収等を行うために必要な時間を加えた時間を試験時間とする。
(注4)【リスニング】は、音声問題を用い30分間で解答を行うが、解答開始前に受験者に配付したICプレーヤーの作動確認・音量調節を受験者本人が行うために必要な時間を加えた時間を試験時間とする。
なお、『英語』以外の外国語を受験した場合、【リスニング】を受験することはできない。
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時間割
試験日 | 試験教科・科目 | 試験時間 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
1日目 (1月18日) | 地理歴史 ・ 公民 | 『地理総合、地理探究』 『歴史総合、日本史探究』 『歴史総合、世界史探究』 『公共、倫理』『公共、政治・経済』 『地理総合/歴史総合/公共』(注1) 『旧世界史A』『旧世界史B』 『旧日本史A』『旧日本史B』 『旧地理A』『旧地理B』 『旧現代社会』『旧倫理』 『旧政治・経済』 『旧倫理、旧政治・経済』 | 2科目選択 1科目選択 | ||||
国語 | 『国語』 | 13:00~14:30 | |||||
外国語 | 『英語』『ドイツ語』『フランス語』『中国語』『韓国語』 | リーディング・筆記 リスニング | |||||
2日目 (1月19日) | 理科 | 『物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎』(注1) 『物理』『化学』『生物』『地学』 | 2科目選択 1科目選択 | ||||
数学(1) | 『数学I、数学A』『数学I』『旧数学I・旧数学A』『旧数学I』 | 13:00~14:10 | |||||
数学(2) | 『数学II、数学B、数学C』『旧数学II・旧数学B』『旧数学II』『旧簿記・会計』『旧情報関係基礎』 | 15:00~16:10 | |||||
情報 | 『情報I』『旧情報』 | 17:00~18:00 |
(注1)『地理総合/歴史総合/公共』を選択する場合は、「地理総合」「歴史総合」「公共」の3つの出題範囲のうちから、必ず2つの出題範囲を選択解答するものとする。
『物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎』を選択する場合は、「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」の4つの出題範囲のうちから、必ず2つの出題範囲を選択解答するものとする。
(注2)地理歴史および公民ならびに理科の試験時間において2科目を選択する場合は、解答順に第1解答科目および第2解答科目に区分し各60分間で解答を行うが、第1解答科目および第2解答科目の間に答案回収等を行うために必要な時間を加え、試験時間は130分とする。
(注3)リスニングは、音声問題を用い30分間で解答を行うが、解答開始前に受験者に配付したICプレーヤーの作動確認・音量調節を受験者本人が行うために必要な時間を加え、試験時間は60分とする。
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受験上の配慮について
受験上の配慮とは
大学入試共通テストでは、病気・負傷や障害などのために、受験に際して配慮を希望している志願者に対し、個々の症状や状態などに応じた受験上の配慮を行っている。
受験上の配慮の例
・解答方法や試験時間に関する配慮
(マークシート解答に代えてチェック・文字・代筆で解答に変更など)
・試験室や座席に関する配慮
(出入口近くの座席やトイレに近い試験室、前列の座席への指定など)
・持参して使用するものに関する配慮
(日常生活で使用している補聴器・杖・車椅子や読書補助具の使用など)
受験上の配慮の申請について受験上の配慮を希望する場合は、「受験上の配慮申請」が必要。大学入試センターは志願者からの申請に基づき、配慮事項を決定する。決定にあたっては、個々の症状や状態などを総合的に判断する。受験上の配慮事項については、高校などでの配慮の実施状況、障害などの種類や程度にかかわらず、必要に応じて申請することができる。
また、大学入試センターでは、大学入学共通テストの受験上の配慮に関する事前相談を随時受け付けている。
受験上の配慮申請期間
申請期間 | 受験上の配慮事項 審査結果通知書 | 受験上の配慮事項 決定通知書 | |
---|---|---|---|
出願前申請 | 8月1日(木)~9月3日(火)消印有効 | 9月下旬に送付 | 12月上旬~中旬に送付 |
9月4日(水)~9月24日(火)消印有効 | 11月下旬に送付 | ||
出願時申請 | 9月25日(水)~10月7日(月)消印有効 |
※出願前に審査結果の通知を希望する場合は、9月3日(消印有効)までに申請が必要。
※希望する配慮事項によっては審査に時間がかかる場合もあるため、受験上の配慮を希望する場合は、できるだけ出願前(8月1日~9月24日・消印有効)に申請すること。
出願後の不慮の事故などのために受験上の配慮を希望する者に対しては、出願後でも受け付ける。申請方法などは「令和7年度 受験上の配慮案内」を参照のこと。
◇目次へ共通テスト関連の模試
2024年9月
・第1回駿台ベネッセ大学入学共通テスト模試(駿台予備学校)
受験日:2024年9月8日(日)
申込受付期間:2024年6月3日(月)~8月30日(金)
2024年10月
・第3回全統共通テスト模試(河合塾)
公開会場実施日:2024年10月20日(日)
受付開始日:2024年9月18日(水)
2024年11月
・第3回駿台ベネッセ大学入学共通テスト模試(駿台予備学校)
受験日:2024年11月3日(祝・日)
申込受付期間:2024年9月9日(月)~10月25日(金)
・第2回大学入学共通テスト入試プレ(代々木ゼミナール)
基本実施日:2024年11月24日(日)
申込受付開始日:2024年9月24日(火)
・全統プレ共通テスト(河合塾)
公開会場実施日:2024年11月17日(日)
受付開始日:2024年9月18日(水)
2024年12月
・駿台atama+プレ共通テスト(駿台予備学校)
受験日:2024年12月8日(日)
申込受付期間:2024年10月1日(火)~11月28日(木)
・第4回共通テスト本番レベル模試(東進)
実施日:2024年12月15日(日)
申込受付期間:2024年8月19日(月)~12月12日(木)
共通テスト利用大学
大学入試センターは、入試において大学入学共通テストを利用する全国の大学・専門職大学・短期大学の情報をWebサイトに随時掲載している。Webサイトでは大学入学共通テスト利用大学の入試情報や大学ポートレート情報へのリンクがまとめられており、所在地や国公私別で絞って表示することもできる。
共通テスト利用大学(大学入試センター) ◇目次へ大学入試<用語集>
得点調整(共通テスト)
大学入学共通テストの本試験において、一部の科目間で、原則として20点以上の平均点差が生じ、これが試験問題の難易差に基づくものと認められる場合に行われる。
◆得点調整が行われる教科
(1)地理歴史の『地理総合、地理探究』、『歴史総合、日本史探究』、『歴史総合、世界史探究』、『旧世界史B』、『旧日本史B』、『旧地理B』の間
(2)公民の『公共、倫理』、『公共、政治・経済』、『旧現代社会』、『旧倫理』、『旧政治・経済』、『旧倫理、旧政治・経済』の間
(3)数学1の『数学I、数学A』と『旧数学I・旧数学A』の間
(4)数学2の『数学II、数学B、数学C』と『旧数学II・旧数学B』の間
(5)理科の『物理』、『化学』、『生物』、『地学』の間
(6)情報の『情報I』と『旧情報』の間
※ただし、(1)~(5)については、受験者数が1万人未満の科目は得点調整の対象としない。
※(6)の『情報I』と『旧情報』の間については、いずれかの受験者数が1万人未満であっても得点調整の対象とする。
2段階選抜
募集定員に対して志願者数が一定の割合を超えた場合に大学入学共通テストの成績で判定する第1段階選抜と、各大学が実施する2次試験で合否を判定する制度。一部の国公立大学で行われている。2段階選抜を実施する大学では大学入学共通テストの成績により第1段階選抜を行い、合格者のみが2次試験を受験できる。
傾斜配点
受験科目のうち、特定の科目の配点に一定の倍率をかけて科目により比重を変えること。各大学が独自に設定している。
志願倍率
「志願者数÷募集人員」で計算した倍率。最終志願者数と募集人員で算出するため、試験当日に欠席者がいる場合でも欠席者数も含まれる。
受験倍率
「受験者数÷募集人員」で計算した倍率。試験当日の欠席者は含まれず、実際の受験者数と募集人員で算出する。
実質倍率
「受験者数÷合格者数」で計算した倍率。試験当日の受験者数と、実際の合格者数で算出する。
合格判定ツール(共通テスト)
大学共通テストの自己採点結果をもとに、受験生の志望校選びを支援するシステム。おもなものに、河合塾の「バンザイシステム」「ボーダーライン一覧」、ベネッセと駿台によるデータネットの「自己採点計算ツール」「判定チェッカー」、駿台の「インターネット選太君」、東進の「合否判定システム」などがある。
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