EdTech教材を提供するInspire Highと福島県教育委員会は2024年2月14日、不登校児童生徒や県立学校生徒のウェルビーイング実現に向けた連携協定を締結したことを公表した。「Inspire High」のプログラムを活用し、キャリア観の醸成と探究的な学びの実現を目指す。
福島県は、2023年度(令和5年度)に「不登校児童生徒支援センター(通称:roomF)」を立ち上げた。県内の小中学生を対象にICTを活用したオンラインなどによる支援を行い、学習コンテンツの整備が望まれているという。また、総合的な学習(探究)の時間において、ICTを活用することで「時間と空間を超えた新たな学びの実現」を目指している。
Inspire Highは、世界とつながる探究的な学びを、教室やオンラインで手軽に実践できるプログラム。世界中の多様な大人の生き方や価値観、仕事、社会課題に触れ、毎回出題される「答えのない問い」に挑戦することで、自己理解や表現力を養い、全国の10代と意見や価値観を共有するという。おもに中学校・高校での「総合的な学習(探究)の時間」「道徳」や、キャリア教育・SDGs教育などに利用されている。
今回は、不登校児童生徒や県立学校生徒のウェルビーイング実現に向けた連携協定により、Inspire Highのプログラムを「roomF」に導入する。不登校児童生徒が社会とつながり、自身のキャリアについて考えるきっかけを作るという。
また、県立高校にも導入を推進し、高校でのキャリア教育を充実させ、義務教育から高等学校まで切れ目ない活用により、個別最適化された支援や、ひとりひとりのウェルビーイングの実現を目指す。
連携協定の締結により、福島県教育委員会の大沼博文教育長は「Inspire Highが提供するオンラインプログラムで、デジタル技術を活用することにより時間的・空間的制約を超えて探究的な学びを子供たちに届けてくれる。ひとりひとりがここでの学びを通じて、多様な生き方や価値観に触れ、他者や社会とつながりながら、自分らしく生きる力を育んでいってほしいと願っている」とコメントしている。