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QSアジア大学ランキング2024…東大14位、学術的対外評価で最高評価

 世界的な高等教育評価機関の英国クアクアレリ・シモンズ(Quacquarelli Symonds:QS)は2023年11月8日(ロンドン)、QSアジア大学ランキング2024を発表した。総合1位は北京大学。国内トップの東京大学は総合14位で、国際的な学術的対外評価でアジア最高を獲得した。

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QS世界大学ランキング(QS World University Rankings)
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  • QS世界大学ランキング:アジア2024(C)QS Quacquarelli Symonds 2004-2023
  • QS世界大学ランキング:日本の大学 (C)QS Quacquarelli Symonds 2004-2023

 世界的な高等教育評価機関の英国クアクアレリ・シモンズ(Quacquarelli Symonds:QS)は2023年11月8日(ロンドン時間)、QSアジア大学ランキング2024を発表した。総合1位は北京大学。国内トップの東京大学は総合14位で、雇用者からの評価と国際的な学術的対外評価でアジア最高を獲得した。

 QS世界大学ランキング「アジア2024」は、世界的な認知度、研究能力、教育資源、国際化などを評価してアジア地域の上位大学をランク付けするもの。第16版となる2024年は過去最大規模で、今回初となる149校を含め、25の国と地域から857の教育機関が参加した。

 総合1位は「北京大学(中国)」、2位「香港大学(香港特別行政区)」、3位「シンガポール国立大学(シンガポール)」、4位「南洋理工大学(シンガポール)」と「清華大学(中国)」。北京大学は2年連続でアジア総合トップを獲得。香港大学は前年4位から2位へ、前年2位のシンガポール国立大学が3位へなど順位の変動はあったものの、TOP5の顔ぶれは変わらず。

 日本の大学は96校がランクイン。国内の順位は、総合14位「東京大学」、17位「京都大学」、20位「東北大学」、24位「大阪大学」、27位「東京工業大学」、30位「名古屋大学」、31位「九州大学」、32位「北海道大学」、43位「早稲田大学」、45位「慶應義塾大学」の順。このうち、前年から順位を上げたのは東北大学のみで、東京大学、京都大学など7大学が順位を下げた。

 日本の大学は、国際化と交換留学に関する指標でやや苦戦。研究の生産性とインパクトには改善の余地があると評価された。一方、国際的な雇用者からの評価や学術的対外評価においては、非常に高い評価を獲得した。中でも東京大学は、QSが実施した14万4,000人の研究者と9万8,000人の雇用者を対象とした調査で、アジアで最高評価を獲得。京都大学は雇用者からの評価でアジア第2位、学術的な対外評価で第6位となった。

 QSシニアバイスプレジデントのベン・ソーター氏は、日本は「学生1人あたりの教員数でアジア地域トップ10に入る大学が複数あるなど、教育資源でも同様の強みがある」と評価。一方で、デフレ、景気低迷、生産性の低さ、人口動態の問題など、高等教育セクターを圧迫する諸問題を抱えており、評価が落ち込む原因になっていると指摘。「十分な資金があれば、イノベーションを起こし、質の高い研究に投資し、教育水準を可能な限り高いものにすることで、課題に対処し現在の傾向を覆すことができる」との見解を示している。

◆QSアジア大学ランキング2024
1位「北京大学」中国
2位「香港大学」香港特別行政区
3位「シンガポール国立大学」シンガポール
4位「南洋理工大学」シンガポール
4位「清華大学」中国
6位「浙江大学」中国
7位「復旦大学」中国
8位「延世大学校」韓国
9位「高麗大学校 」韓国
10位「香港中文大学」香港特別行政区

◆QSアジア大学ランキング2024 日本国内の順位
1位「東京大学」(14位)
2位「京都大学」(17位)
3位「東北大学」(20位)
4位「大阪大学」(24位)
5位「東京工業大学」(27位)
6位「名古屋大学」(30位)
7位「九州大学」(31位)
8位「北海道大学」(32位)
9位「早稲田大学」(43位)
10位「慶應義塾大学」(45位)
※括弧内は「QSアジア大学ランキング2024」総合順位
(C)QS Quacquarelli Symonds 2004-2023

《川端珠紀》

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