文部科学省は2023年7月7日、いじめ防止対策推進法などに基づくいじめ重大事態への適切な対応の徹底について、附属学校を置く国立大学法人に通知を出した。いじめ重大事態が発生した際、法に基づく対応が徹底されていない事案が散見されていることを「大変遺憾」とし、適切な対応をあらためて求めている。
いじめ重大事態が発生した場合は、「いじめ防止対策推進法」「いじめの防止等のための基本的な方針」「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」に基づき、適切に対応することが求められている。
今回、国立大学の附属学校において、法に規定するいじめ重大事態が発生した際、法に基づく調査が長期間実施されず、文部科学大臣への発生報告もされない事案があり、いじめ防止対策推進法などに基づく対応が徹底されていない事案も散見されることから、7月7日付でいじめ重大事態への適切な対応について再徹底を求める通知を発出した。
要請事項は、「いじめ防止対策推進法等の全教職員への周知・組織的対応の徹底および附属学校のいじめ防止対策組織等の定期的な確認・見直しの実施」「国立大学の附属学校における積極的ないじめ防止対策の推進」「文部科学大臣への報告時におけるチェックリストの提出」の3点。
いじめの対応にあたっては、1人の教職員が抱え込むのではなく、学校が一丸となって組織的に早期発見・早期対応に努め、いじめを受けた児童生徒を徹底して守り通すことが重要と説明。附属学校に関係するすべての教職員に対してあらためて、いじめ問題の基本的な対応の周知徹底を図るとともに、附属学校のいじめ対策組織や学内の管理体制が形骸化していないか定期的に確認し、学内のガバナンス体制を点検・見直すよう求めている。
また、文部科学省の調査結果から、国立大学の附属学校は、国私立を含めた全国の取組状況と比較して、学校のいじめ問題に対する日常の取組みの実施率が低い状況にあると指摘。地域のモデル校となるべき国立大学の附属学校として、積極的に学校のいじめ防止対策に取り組むよう要請している。
文部科学省では、今回の事案を受けて「いじめ防止対策推進法等に基づくいじめ重大事態調査の基本的な対応チェックリスト」を作成。チェックリストを活用して重大事態に対応するとともに、文部科学大臣への報告時にチェックリストを提出するよう求めている。