東京薬科大学と東京都立多摩科学技術高等学校は2023年5月18日、高大接続教育の観点から連携教育を図るため、東京薬科大学にて高大連携協定を締結した。薬学・生命科学分野での理系人材の育成が目的だという。
東京都立多摩科学技術高等学校は、文部科学省スーパーサイエンスハイスクールに指定されており、科学技術分野を担うスペシャリストや未来の科学者・技術者など、理系人材の育成に特化した教育を行っている。
今回の協定は、多摩科学技術高等学校の理系教育プログラムの実施に際して、薬学・生命科学分野の幅広い研究フィールドで活躍している東京薬科大学の教員が積極的な教育支援を行い、共に未来を担う優秀な理系人材を社会に輩出するための協力体制の構築が目的だという。
具体的な事業内容は、高等学校への講師派遣、大学・高等学校双方で実施される高大接続教育に対する相互支援や課外授業・FD活動を通じた相互交流、大学で実施される講義・実習や各種講座への高校生の参加、大学からの教育実習生の受入れ、その他、大学・高等学校双方の協議に基づいた事業を推進していく計画となっている。
連携活動の第1歩として、東京薬科大学の教員の高校訪問(出前授業)プログラムや体験実習プログラム、高校の東京薬科大学教育実習生の受入れなど、双方の教育ニーズを満たすプログラムの提供を進める予定だという。
東京薬科大学学長の三巻祥浩氏は、「この協定締結を通じ、優秀な理系人材育成という共通の目的をもつ両校が協力関係を強化することにより、多摩科学技術高等学校の生徒が大学進学後、薬学・生命科学の分野で、グローバルな視点をもち、創造性と革新の力を発揮できるように支援してまいります」とコメント。
一方、東京都立多摩科学技術高等学校学校長の森田常次氏は、「この協定に基づく連携プログラム等を通じて、当該分野における生徒のより一層の知識レベルの向上と、生徒ひとりひとりの可能性を広げる機会になれば、と考えています」とコメントしている。