マップボックス・ジャパンは、神奈川県立厚木高等学校と神奈川県立厚木清南高等学校の2校によるデジタル地図の教材開発を支援した。2022年度より必履修化された「地理総合」の授業において、2023年4月から利用される予定だという。
地理総合は、ここ2~3年間で必履修化されたプログラミング教育と同様に、教員間で教え方の模索が続いている。特に、新学習指導要領に明記されている地理情報システム(GIS)では、手軽に授業に取り入れやすいウェブGISや、各単元や授業内における利活用方法等の情報共有を充実させることがおもな課題としてあげられている。
マップボックス社が提供する地図開発プラットフォーム「Mapbox」は、誰でも簡単にデジタルマップの作成が可能。また、地図に載せるさまざまなデータを、ヒートマップやグラフ等の形でわかりやすく表示できる。
そのため、すでに多くのユーザーによって「自然災害と防災」等の授業テーマに合致するデジタル地図がMapboxを活用して開発、公開されており、教員や生徒が簡単に扱うことができる。今回の教材開発は、この点に着目した2校の教員からの提案により実現したという。
デジタルマップはスマートフォンの普及により急速に進化しており、その視認性の高さから、世界の生活文化の多様性、地球的・地域的課題、自然災害と防災に関する直感的な理解を促したり、課題発見・解決のためのツールとしての役割が期待されるようになった。マップボックス・ジャパンは開発した教材および授業計画について、1年間の利用を経てブラッシュアップし、全国への共有を目指すとしている。