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働き方改善×学びの充実、相反する2つを両立するカギとは?

 ベネッセコーポレーションの社内シンクタンク「ベネッセ教育総合研究所」は2022年11月11日、「教職員の『働き方の改善』と『学びの充実』を両立できる学校づくり調査」の結果を発表した。相反する2つを両立するには4つのポイントがあるという。

事例 その他
教員の仕事に対する認識における「両立」群と「それ以外」群の特徴
  • 教員の仕事に対する認識における「両立」群と「それ以外」群の特徴
  • 教員の組織に対する認識における「両立」群と「それ以外」群の特徴

 ベネッセコーポレーションの社内シンクタンク「ベネッセ教育総合研究所」は2022年11月11日、「教職員の『働き方の改善』と『学びの充実』を両立できる学校づくり調査」の結果を発表した。相反する2つを両立するには4つのポイントがあるという。

 学校教育の持続・発展のために教員の働き方改革で勤務時間の短縮が必要であるとともに、環境の変化にあわせて学校教育をアップデートするために教員自身の学びの充実を目指すと勤務時間が長くなる。

 調査は、この相反する2つを両立することを課題とし、ベネッセ教育総合研究所・帝京大学 町支研究室・横浜市教育委員会が2021年に立ち上げた共同研究プロジェクトの一環として、横浜市の小学校21校の管理職・教職員を対象にWebアンケート形式で実施した。調査期間は2022年2月~3月。有効回答数は264。

 調査結果によると、「働き方の改善」と「学びの充実」を両立している教員は、仕事をしやすくするための工夫や、仕事に対する意識を変える等、「仕事のとらえ直し」をし、よりよい教育を実現するために「新たなことへのチャレンジ」をしている割合が高いことがわかった。また、管理職との日常の対話が学びの場と回答する割合も多い。

 両立している教員を支える学校では、「すべての教職員が自分なりの目標をもって挑戦できるように支援している」「教育活動の内容や方法、判断についてはなるべく教職員に任せるようにしている」の割合が高く、ひとりひとりが判断を任されチャレンジできるように支援されているようすがうかがえる。

 ベネッセ教育総合研究所は、両立する個人と組織のあり方について、「『よりよい教育』のための働き方改善」「『仕事のとらえ直し』とチャレンジ」「ひとりひとりの考えを生かし、任せる学校運営」「心理的安全性のある『日常の対話』が学びの場」の4つのポイントがカギになるのではと考察している。


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《川端珠紀》

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