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教員6割、総合型選抜「志望理由&小論文」に困る…エナジード調査

 高校の進路教員らが、大学入試「総合型選抜」対策で特に困っている・強化したい課題は6割以上が「志望理由・小論文」で、4割超は高2までに対策を始めていることが、エナジードが2022年11月10日に発表した調査から明らかとなった。各課題には3つの対策が関わるという。

事例 その他
対策の有無と注力度
  • 対策の有無と注力度
  • 対策開始時期
  • 困っている課題について
  • 対策開始時期による比較
  • 総合型選抜対策に関するセミナー
  • 調査レポート「総合型選抜で求められる能力とその育成」

 高校の進路教員らが、大学入試「総合型選抜」対策で特に困っている・強化したい課題は6割以上が「志望理由・小論文」で、4割超は高2までに対策を始めていることが、エナジードが2022年11月10日に発表した調査から明らかとなった。各課題には3つの対策が関わるという。

 2021年度大学入試からAO入試が総合型選抜入試へ名称変更され、年々利用者・利用大学が増加している。2021年度の文部科学省の資料によると、国公私立の入学者数の推移は2019年度6万1,127名から2021年度7万7,921名まで増加しており、2021年度入学者全体の12.7%を占めている。

 エナジードは、全国78校の高校の進路担当主任・進路担当者を中心に、9月13日~22日の期間、総合型選抜入試のおもな課題(入学志望理由・学習計画書類・活動報告書・小論文・プレゼンテーション・口頭試問)についてWebアンケートを実施した。

 まず、各課題に対しての対策有無とその注力度を聞いたところ、「学習計画書」以外は半数以上が対策ありと回答。特に「小論文」「入学志望理由」「口頭試問(面接)」の3項目は、75%以上が対策を行っていた。
 
 対策開始時期は、半数以上が全課題で「3年生以降に開始」と回答。さらに「2年生までに開始」している割合は、「入学志望理由」「小論文」が40%以上、「活動報告書」「プレゼンテーション」が30%台、「学習計画書類」「口頭試問」が20%以下となった。
 
 次に、特に「困っている・強化したい」課題の有無について聞いたところ、「入学志望理由」「小論文」の2項目は6割を超えており、相対的に高いことが明らかとなった。
 
 そこで、各課題で「困っている学校」と「困っていない学校」で、対策開始時期を再整理したところ、困っていない学校では、入学志望理由・活動報告書・小論文・プレゼンテーションの4課題への対策は、2年生までに開始する割合が20ポイント程度高いことがわかった。

 ほとんどの学校では、例外なくさまざまな取組みが実施されている一方で、「困っている高校」と「困っていない高校」の違いがあることに対し、エナジードは「対策開始時期」「多人数向け講義」「非認知能力の育成と表現」の3つのポイントがあると指摘。困っていない学校では、個人の趣向や大学の傾向ごとにカスタマイズするだけでなく、多人数向けの取組みとして仕組み化を行い、早い段階で対策をはじめ、目的を「非認知能力の育成と表現」とすると考えられるという。

 なお、今回の調査結果は、エナジードのWebサイトからレポートとして無料ダウンロードすることもできる。

 エナジードでは今回の結果を踏まえ、さらに具体的な対策に関する事例をまとめたセミナーを11月18日に実施する。参加無料。申込みはエナジードのWebサイトから受け付ける。

◆総合型選抜入試の対策を成功させるために必要な3つのポイント
~ノウハウも少ないし、負担も大きい。「新大学入試制度」を乗り越えるためには~
日時:2022年11月18日(金)16:00~17:00
形式:オンライン(Zoom)
定員:50名
参加費:無料
申込方法:Webサイトから申し込む


《川端珠紀》

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