ヤングケアラーとは、大人が担うようなケア責任を引き受け、家事や家族の世話、介護、感情面のサポート等を行っている18歳未満の子供のこと。2021年3月に公表された「ヤングケアラーの実態に関する調査研究報告書」によると、中学2年生の5.7%が「家族の中に世話をしている人がいる」、67.7%が「家族のことや、お世話の悩みを誰かに相談したことがない」と回答。ヤングケアラーは、家庭内のデリケートな問題であることから、表面化しにくい現状にある。
東京都教育委員会では、教職員がヤングケアラーの支援において、学校の役割や具体的な取組み等を理解できるようデジタルリーフレット「キーワード『見付けてつなぐ』ヤングケアラーを支援するために」を新たに作成。学校の中にサポートを必要とする子供がいた場合、福祉等の関係機関に確実につなぐことができるよう、学校の役割等をわかりやすくまとめている。
デジタルリーフレットは、区市町村教育委員会や都立学校等を通じて、都内の学校の教職員に周知。東京都教育委員会Webサイトでも6月17日より公開している。
一方、「ヤングケアラー相談専用ダイヤル」は、都内の学校の教職員を対象に6月17日に設置した。教職員がヤングケアラーに関する理解を深めることで、学校においてヤングケアラーを早期に発見し、支援につなげられるよう、対応力の向上を図るための取組み。福祉の専門家であるユースソーシャルワーカーが教職員の相談に乗り、迅速な問題解決を目指す。対応時間は、平日の午前9時から午後5時。
◆ヤングケアラー相談専用ダイヤル
開設日:2022年6月17日(金)
相談対象:都内の学校の教職員
対応時間:9:00~17:00
※月曜日から金曜日まで(年末年始、祝日を除く)
電話番号:03-5320-7785(直通専用ダイヤルで開設)