現在、学校で実施されているプログラミング教育について、6割以上の教員は実践的だと思っているものの、実践的とは思わない教員も3割以上いることが、エス・エー・アイが発表した調査結果より明らかになった。 子供向けプログラミングスクール「Swimmy」を運営するエス・エー・アイは2021年11月15日~11月16日、小・中学校の教員1,019人を対象に、インターネットにて「学校でのプログラミング教育」に関する調査を実施した。 「プログラミング教育において、使用されている教材は何ですか?(複数回答可)」と質問したところ、「タブレット(69.8%)」との回答がもっとも多く、ついで「PC(41.1%)」「テキスト(35.8%)」と続いた。 使用している教材に対する子供たちの反応や学習状況は、「新鮮さがあって、楽しそうに活用してる」「関心を持ち、試行錯誤している姿がみえる」等、子供たちが関心をもち集中して取り組んでいるようすがうかがえる。 しかし、「現在実施されているプログラミング教育は実践的であると思いますか?」と質問したところ、「とてもそう思う(17.7%)」「まあそう思う(48.9%)」「あまりそう思わない(28.6%)」「全くそう思わない(4.8%)」という結果になり、6割以上は実践的だと思っているものの、実践的とは思わない人も3割以上いることがわかった。 実践的でないと思う理由として、「実際どのようなものが社会で使われているか、教員があまり把握できていない。どこを教えればよいか難しい」「生活に活かす場面が少なく感じる」等の声があげられている。 「実践的なプログラミング教育をするためには、何が必要であると思いますか?(複数回答可)」と質問したところ、「プログラミングに関する知識が豊富な指導者(48.4%)」との回答がもっとも多く、「子供が楽しめる学習方法(44.0%)」「将来的に社会で活かせる有用な知識(43.7%)」と続いた。 そこで、「現在、学校でのプログラミング教育に関して、地域の企業や団体と連携していますか?」と質問したところ、「連携する予定はない(45.1%)」との回答がもっとも多かったものの、「今後連携していく予定(38.5%)」「連携している(16.4%)」という回答もあわせて5割を超えた。具体的には、講師派遣やリモート研修などを通じてソフト面の充実を図ったり、機材を提供する等インフラ面で協力をしたりと、地元企業が持っているノウハウやハードの提供が行われているという。 この先AI(人工知能)等、最新テクノロジーによって産業の形が大きく変化することが予想され、プログラミング教育は必要性の高い学習だと考えられている。子供たちに社会で役立つ実践的な知識を身に付けさせるために、最適な方法を考えていく必要がありそうだ。