eポートフォリオ(イーポートフォリオ)とは
読み
イーポートフォリオ
表記
eポートフォリオ、e-Portfolio
分類
一般常識/インターネット/技術/ソフトウェア
ひとことで言うと
学生が探究活動や課外活動、資格・検定等の実績をインターネット上に蓄積する「学びのデータ」。学生が蓄積したものを先生が閲覧して指導に役立てたり、学生自身がWeb出願等に利用できる。
解説
eポートフォリオは、学生の「学び」の記録を電子化し、教員と共有することで進学や就職に活用するもの。
学生は、学校での授業や活動などでの学びや、テスト結果、自身で取得した資格・検定、学校以外の活動成果を記録。活動成果や学びを積み上げていくことでeポートフォリオとして情報が蓄積され、将来的にはこのデータを入試に利用できるよう準備が進められている。どんな種類の学びに取り組んでいたかを振り返り、今後どのような学び・成果につなげていくか、参考にしながら将来の目標設定に役立てることができる。
先生は、学生の情報を閲覧し、学生ひとりひとりの学びをサポートすることができる。面談前や年度末に、学生とともに内容を確認して振り返ることで、継続的な「主体的な学び」に向けて、指導に役立てるものとしている。
◆Classiポートフォリオ
ベネッセホールディングスとソフトバンクの合弁会社であるClassi(クラッシー)の学習支援プラットフォーム「Class」の機能のひとつ。「Classiポートフォリオ」は、大学入試で必要となる学習記録データ(eポートフォリオ)の蓄積だけでなく、生徒が日々の学校生活の中で得た学びや気付きを、スマートフォンやタブレットなどで記録しながら“主体的に学ぶ力”を育成。学習計画・学習活動、主体的・対話的な深い学び(探究などの校内の研究活動やフィールドワークなど)への取組み、部活動・ボランティア活動などの課外活動、取得資格・検定・表彰、日々の気付きのメモなど、学校生活でのさまざまな記録が蓄積される。校内テストや進研模試などの外部テストの結果や、先生や友人からのフィードバックなど、生徒に関するあらゆる記録を一元管理することができる。
◆まなBOX
NSDが提供するeポートフォリオシステム。学習のプロセスと学習成果物を蓄積し、多様な評価による、学びPDCAサイクルを実現する学習支援システムで、児童生徒の学びの足あとを残し、能動的で自立した学習者を育む。提出(蓄積)された成果物の評価、振り返りにおいては、教員からの評価やコメント、自己評価や児童生徒同士の相互評価も行える。自己評価と教員評価とのギャップやほかの児童生徒からの評価から、自身の取組みを振り返ることができる。2018年3月に河合塾が代理店販売を締結。学校現場における学習のeポートフォリオの活用を推進している。
◆manaba
朝日ネットが提供しているLMS(学習管理システム)/ポートフォリオシステム。多くの大学で採用されている。全学向け教育支援システム「manaba course」と学習を支援するポートフォリオシステム「manaba folio」がある。
◆Pholly
日本事務器が提供するeポートフォリオ学修支援システム。提出物管理や学習履歴情報を蓄積し、学生と教員が学びの全体像を俯瞰できるよう設計されており、目標到達への進捗や課題点の洗い出しが早い段階から可能としている。
「ポートフォリオ」の英訳は「書類を挟むファイル」のことだが、日本ではおもに美術系の学生やクリエイターが、自分自身の実績をまとめた作品集等のことも「ポートフォリオ」と呼んでいる。
【最終更新日】2021年12月2日(リセマム「教育ICT用語」より転載)