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新しい時代の学校施設整備、推進方策を提言…文科省

 文部科学省は2021年8月20日、新しい時代の学校施設の在り方と推進方策について、有識者会議において議論を進めた結果を中間報告として取りまとめ、公表した。

教育行政 文部科学省
新しい時代の学びを実現する学校施設の在り方(5つの姿の方向性)
  • 新しい時代の学びを実現する学校施設の在り方(5つの姿の方向性)
  • 新しい時代の学びを実現する学校施設整備の推進方策
 文部科学省は2021年8月20日、新しい時代の学校施設の在り方と推進方策について、有識者会議において議論を進めた結果を中間報告として取りまとめ、公表した。

 文部科学省では、2021年1月に有識者会議を設置し、「令和の日本型学校教育」に対応した新しい時代の学校施設の在り方と推進方策について議論を進めてきた。今回公表された中間報告では、「Schools for the Future『未来思考』で実空間の価値を捉え直し、学校施設全体を学びの場として創造する」をコンセプトに、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を目指し、「学び」「生活」「共創」「安全」「環境」という5つの姿とともに、学校設置者および国における推進方策が提言されている。

 目指していく姿のイメージとしては、新しい時代の学び舎として創意工夫により特色・魅力を発揮するものとして、その中心となる「幹」に「学び」を据え、その学びを豊かにしていく「枝」として「生活」「共創」の空間を実現する。また、学び舎の土台として着実に整備を推進していく「根」として「安全」「環境」の確保を実現する。

 「学び」の方向性としては、「学習空間を、均質で画一的なものから柔軟で創造的なものに転換」「読書・学習・情報のセンターとなる学校図書館の整備(ラーニングコモンズ)」「教職員の教材製作空間(スタジオ)、コミュニケーション・リフレッシュの場(ラウンジ)の整備」をあげている。学習空間の転換については、空間相互の連続性・一体性の確保、余裕教室等を活用した教室サイズの変更、ロッカースペースの配置の工夫等既存の面積資源の有効活用・再配分を行い、多様な学びの姿に柔軟に対応できる創造的空間の整備を推進する必要があるとしている。

 学校施設整備の推進方策について、学校設置者に対し、長寿命化改修等を通じ、新しい時代の学びに対応した教育環境向上と老朽化対策を一体的に推進すること等を提言。具体的には、構造躯体の経年劣化の解消や外壁の補修、耐久性を高めるための塗装・防水等の老朽化対策を着実に図ったうえで、多様な学びのスタイルに対応し、柔軟で創造的な学習空間の整備を図るとともに、脱炭素化、防災機能の強化、衛生環境改善、バリアフリー化等、総合的な教育環境向上のための整備を行う視点が重要であるとしいている。

 国に対しては、「学校施設整備の優先度の可視化と計画的・効率的整備の促進」「学校施設整備のための財政支援制度の見直し・充実」「学校施設整備・活用推進のためのプラットフォームの構築」等を提言している。

 今後、中間報告は各都道府県教育委員会等学校設置者に周知。また、中間報告の「国における推進方策」を踏まえ、財政支援制度の見直し・充実等を予算要求へ反映する。文部科学省では最終報告に向けて、引き続き有識者会議における検討を進めていく。
《桑田あや》

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