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【クレーム対応Q&A】連休明け登校を嫌がる

 ゴールデンウィーク(GW)明けは子供だけでなく、多くの人にとって、少なからずトラブルが起こりやすい時期です。一般的に「5月病」と呼ばれるものです。特に今年は、新型コロナウイルスの流行なども影響し、例年とは少し違う面があることも懸念されます。

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 学校に寄せられるさまざまなクレーム。保護者や地域からのクレームに先生はどのように対応するのが良いだろうか?クラス担任として豊富な経験がある鈴木邦明氏に、学校へ寄せられるさまざまなクレームに対応する際のポイントを聞いた。第33回は「連休明けに学校に行くのを嫌がっている。五月病のようなので、担任から配慮してほしい」

GW明けはトラブルが起こりやすい


 ゴールデンウィーク(GW)明けは子供だけでなく、多くの人にとって、少なからずトラブルが起こりやすい時期です。一般的に「5月病」と呼ばれるものです。特に今年は、新型コロナウイルスの流行なども影響し、例年とは少し違う面があることも懸念されます。

 「5月病」とは、連休明けのタイミングで、新しい環境での疲れなどが原因で、心身の不調を感じてしまうことです。新入社員などが連休明けのタイミングで、会社に出社することができなくなることなどがその例です。学校においても、似たようなことが起こる可能性があります。学校では、4月にはクラス替えなどがあります。新しいクラスでは、教師も子供も新しい環境に慣れるように気を張った生活をしています。

 GWは新しい環境で疲れた体や心を休めるにはとても良いタイミングです。ただ、その休みによって、それまで規則正しく生活していたリズムなどが崩れてしまうというマイナス面もあります。睡眠のリズムが崩れると休み明けの起床の際に苦労することにつながってしまいます。

子供が登校しぶりにつながる要素が例年以上にある


 特に今年は、新型コロナウイルスの流行などにより、違う面での心配もあります。登校することによってコロナに感染するかもしれないという不安やGIGAスクール構想による一人一台端末の配布によりオンラインがしやすくなったことなどです。子供が登校しぶりにつながる要素が例年以上にあります

 学校としては、子供のそういった変化が例年以上にあるということを理解しておくことが大事でしょう。地域による違いはありますが、コロナによる負荷が子供にかかっていることが、色々な形で表出してくる可能性があります。

 学校(担任)に対し、そういったことについて親が相談に来ることもあるでしょう。基本的には、通常時の「登校しぶり」「不登校」への対応と同じで良いと思います。「丁寧に子供や保護者の話を聞くこと」「強すぎる登校刺激はマイナスになることがあることを理解すること」などです。

 これまでと違う部分があるのが「オンラインでの対応」です。PC/タブレットなどがすべての子供に配布されたことで、学校に来られない子供への対応に変化があります。現在は、まだ過渡期であり、形が定まってはいませんが、学校に登校することができなくとも、オンラインでの参加で「出席」とする学校があります。新型コロナウイルスに関しても、感染への不安から学校を自主的に休んでいる子供についても、欠席の扱いとしないように文科省から文書が配布されています。

PC/タブレットなどを適切に活用


 一人一台で配られたPC/タブレットがあることで、教員が意識すべきことが違ってきます。その子供が学校に来ることができなくとも、学びを継続させることがしやすくなっています。教室での授業のようすをZoomなどで配信することも可能ですし、そういったこと以外にも授業に子供が参加する方法はたくさんあります。また、学習面だけでなく、繋がりを維持することもしやすくなっています。色々な事情で学校に来ることができなくなった子供に対し、教員はなかなか親密に連絡が取れない場合も多くあります。PC/タブレットなどを適切に活用すれば、上手に関係を維持することもしやすいです。

 連休明けは、4月にできていたこと(クラスのルールなど)もできなくなっていることも多いです。もう一度、「学級開き」をするような気持ちで、子供の不安などにも向き合い、色々なことを確認しながら、丁寧に取り組んでいくと良いでしょう。

 本企画では、読者の皆さまからの質問を受け付けています。下記のボタンをクリックして表示されるフォームより送信ください。実際に学校へ寄せられたクレームのほか、保護者が学校へ伝えたクレーム等、鈴木先生に対応方法を聞いてみたいクレーム事例を募集します。

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鈴木 邦明(すずき くにあき)
平成7年 東京学芸大学教育学部 小学校教員養成課程理科専修卒業。平成29年 放送大学大学院文化科学研究科生活健康科学プログラム修了。神奈川県横浜市、埼玉県深谷市で計22年、小学校教諭として勤務。現場教員として子どもたちの指導に従事する傍ら、幼保小連携や実践教育をテーマとする研究論文を多数発表している。こども環境学会、日本子ども学会など、多くの活動にも関わる。平成29年4月からは小田原短期大学特任講師、平成30年4月からは帝京平成大学講師として、子どもの未来を支える小学校教諭、幼稚園教諭、保育士などの育成や指導に携わる。近著に「オンライン、ソーシャルディスタンスでできる 学級あそび&授業アイスブレイク」(明治図書)がある。
《鈴木邦明》

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