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専門職大学、高校教員4割が依然として「名称しか知らない」

 2019年4月の開学以来まもなく2年が経過しようとしている「専門職大学」について、高校教員の41.2%が「名称だけは知っている」という状態にとどまり、認知度が大きく向上していないことがさんぽうの調査結果より明らかになった。

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専門職大学についてどの程度知っているか
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  • これまでの専門職大学・短期大学への進学希望者に対する進路指導のスタンス
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 2019年4月の開学以来まもなく2年が経過しようとしている「専門職大学」について、高校教員の41.2%が「名称だけは知っている」という状態にとどまり、認知度が大きく向上していないことがさんぽうの調査結果より明らかになった。

 高校生向けに大学・短期大学・専門学校などに関する進路情報を提供するさんぽうは、全国の高校進路指導部4,992校を対象に「専門職大学に関するアンケート」を実施。419校の有効回答を得た。調査時期は2020年11月10日~27日。同様のアンケートを2016年6月、2018年5月にも実施しており、今回が3回目となる。

 専門職大学についてどの程度知っているか聞いたところ、開学後2年目ということもあってか「概ね知っている」の割合が初めて半数を超え51.3%となり、前回調査時より10ポイント以上上昇した。「よく知っている」も3.1%と増加しているものの、一方で「名称だけは知っている」、言い換えると「名称しか知らない」割合は、1回目、2回目調査とほぼ変わらず40%台をキープしており、約4割の教員は認知が向上していない実態が明らかになった。

 これまでの専門職大学・短期大学への進学希望者への進学指導スタンスについても、「どちらかというとほかの教育機関を勧めた」11.0%、「生徒に一任した」35.1%と、計46.1%が専門職大学・短期大学を勧められないまたは生徒任せにしている状況が見て取れる。前述の「名称だけは知っている」割合とほぼ合致することから、専門職大学への理解や関心が深まっていないが故に勧められないことが予想される。

 さんぽうによると、回答を寄せた多くの教員が専門職大学を積極的に勧められない理由として「既存の教育機関との違いがわからない」「就職が不安」という、開学前からの懸念事項をそのままあげているという。また、「同じ年数なら学士の称号が得られる大学のほうが良い」「大学と間違えやすいので名称を変えて欲しい」といった誤った認識を持っている教員も見受けられ、高校現場において認知度が向上しているとは言い難い。

 さんぽうは、今回の調査結果を1月29日発行の「大学タイムズ Vol.39」に掲載し、全国の高等学校へ届けている。また、専門職大学について研究を行う「コンテンツ教育学会」主催による「専門職大学シンポジウムVol.9」において、今回のアンケートの分析結果をもとに専門職大学の内容や特徴、認知度、既存の教育機関との違い、高等学校における進路指導のあり方についてなど、研究討議を行う。開催日は3月18日で、オンライン開催。詳細や参加申込みはコンテンツ教育学会Webサイトで確認できる。

 2019年4月に新しい学校種として創設された「専門職大学・専門職短期大学」は、特定の職業のプロフェッショナルになるために必要な知識・理論と実践的なスキルの両方を身に付けることのできる大学。卒業時には、4年制では学士(専門職)、2・3年制では短期大学士(専門職)の学位が与えられる。2021年4月には、公私立あわせて専門職大学5校、専門職短期大学1校が新たに開設される予定。
《畑山望》

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