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都立高校教諭がSDカードを紛失、個人情報4,697人分を保存

 東京都教育委員会は2020年11月19日、都立鷺宮高校の男性主任教諭が個人情報4,697名分を紛失する事故が発生したことを公表した。教育委員会と学校は、在校生に対して説明と謝罪をしたうえで、臨時保護者会を開催。卒業生に対しても臨時説明会を行う。

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 東京都教育委員会は2020年11月19日、都立鷺宮高校の男性主任教諭が個人情報4,697名分を紛失する事故が発生したことを公表した。教育委員会と学校は、在校生に対して説明と謝罪をしたうえで、臨時保護者会を開催。卒業生に対しても臨時説明会を行う。

 紛失したのは、男性主任教諭が勤務する都立鷺宮高校と前任校である都立日野高校の入学者選抜に関する個人情報4,697人分。鷺宮高校において、学校が認証している外付けハードディスクなどに保存して鍵のかかる場所に保管すべき入学者選抜に関するデータを、無断でSDカードに複写保存して当該主任教諭が自ら管理していたが、2020年10月25日にデータを保存していたSDカードを紛失したことに気が付いた。

 また、前任校である日野高校においても、同様に無断でデータを複写保存したSDカードを異動の際に日野高校に置いてきたと申告しているが、日野高校において当該SDカードは見つかっていないという。

 日野高校に置いてきたSDカードには、日野高校の2014年度選抜から2017年度までの4年分のデータを保存。鷺宮高校において紛失したSDカードには、日野高校の2017年度選抜のデータと鷺宮高校の2016年度選抜、2018年度選抜から2020年度選抜までの4年分のデータが保存されている。おもなデータ項目は、受検番号、性別、出身中学校、氏名、ふりがな、各教科の評定、調査書点、学力検査の得点、総合成績など。

 東京都教育委員会によると、今回のSDカード紛失による二次被害は今のところ確認されていないという。東京都教育委員会と学校は11月19日、鷺宮高校と日野高校の在校生に対して説明と謝罪をしたうえで臨時保護者会の案内を配布。在校生以外で連絡先を把握できる両校の卒業生らにも臨時説明会の案内を郵送した。臨時保護者会および臨時説明会は11月21日に実施予定。

 さらに、11月24日に高校などの臨時校長会を実施し、事故の経緯説明や入学者選抜に関するデータの保存や管理方法などについて、改めて注意喚起を行い、定められた適切な管理方法を徹底する。また、入学者選抜用パソコンの設定を変更する際には、管理職または管理職立会いのもとで管理職に指名された者が行うようにするなど、再発防止に向けた取組みを進めていくとしている。
《外岡紘代》

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