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学校のICT環境は改善傾向、目標には遠く地域差顕著に

 旺文社教育情報センターは2020年9月9日、文部科学省が公表した「2019年度 学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果(速報値)」をもとに分析した「GIGAスクール構想本格始動前の環境整備」をWebサイトに掲載した。

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学校におけるICT環境の整備状況(学校種別) (c) 2020 旺文社 教育情報センター
  • 学校におけるICT環境の整備状況(学校種別) (c) 2020 旺文社 教育情報センター
  • 学校におけるICT環境の整備状況(学校種別) (c) 2020 旺文社 教育情報センター
  • 学校におけるICT環境の整備状況(学校種別) (c) 2020 旺文社 教育情報センター
  • 教育用コンピューター1台あたりの児童生徒数(都道府県別) (c) 2020 旺文社 教育情報センター
  • 普通教室の無線LAN整備率(都道府県別) (c) 2020 旺文社 教育情報センター
  • 普通教室の大型提示装置整備率(都道府県別) (c) 2020 旺文社 教育情報センター
  • 教員の校務用コンピューター整備率(都道府県別) (c) 2020 旺文社 教育情報センター
  • 統合型校務支援システム整備率(都道府県別) (c) 2020 旺文社 教育情報センター
 旺文社教育情報センターは2020年9月9日、文部科学省が公表した「2019年度 学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果(速報値)」をもとに分析した「GIGAスクール構想本格始動前の環境整備」をWebサイトに掲載した。

 文部科学省は8月28日、初等中等教育における教育の情報化の実態などを把握し、関連施策の推進を図るために実施している「学校における教育の情報化の実態等に関する調査」の2019年度速報値を公表。旺文社教育情報センターでは調査結果をもとに「学校におけるICT環境の整備状況」と「教員のICT活用指導力」の2つにまとめ、「GIGAスクール構想本格始動前の環境整備」としてWebサイトに掲載している。

 教育用コンピューター1台あたりの児童生徒数は1台あたり4.9人。前年度(2018年度)の1台あたり5.4人からは改善されているものの、GIGAスクール構想が掲げる目標の「1人1台端末」には遠い実態が明らかになった。

 無線LANを整備している普通教室の総数を普通教室の総数で除して算出した「普通教室の無線LAN整備率」は48.3%。前年度の41.0%より、整備率はアップした。学校種別では、「義務教育学校」の整備率71.5%がもっとも高い。しかし、「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画(2018~2022 年度)」で掲げる100%という目標水準には届いていない。校内LAN整備率は91.2%、インターネット接続率は、100Mbps以上が77.8%、30Mbps以上が96.2%であった。

 普通教室の大型提示装置整備率は59.2%、統合型校務支援システム整備率は64.3%で、いずれも5か年計画に掲げる目標水準には遠い。教員の校務用コンピューター整備率は122.7%で、どの学校種でも100%を超えている。指導者用デジタル教科書整備率は56.4%で、前年度よりも上昇した。2019年度から調査を開始した学習者用デジタル教科書整備率は8.2%で、もっとも整備率が高い義務教育学校でも9.9%と少なかった。指導者用に比べると、学習者用デジタル教科書まだまだ発展途上だという。

 学校におけるICT環境の整備状況を都道府県別に見ると、教育用コンピューター1台あたりの児童生徒数がもっとも少なかったのは、「佐賀県」の1台あたり1.8人。もっとも多いのは「千葉県」の1台あたり6.6人で、最高値と最低値で大きな開きがあることがわかった。ほかにも、ほとんどの項目で地域によって差があることが明らかになっている。

 教員のICT活用指導力は、全国の公立学校の授業を担当している全教員を対象に自己評価を行う形で調査を行った。「教材研究・指導の準備・評価・校務などにICTを活用する能力」「授業にICTを活用して指導する能力」「児童・生徒のICT活用を指導する能力」「情報活用の基盤となる知識や態度について指導する能力」の4つの大項目において、「できる」「ややできる」の割合が上昇。ゆるやかではあるが、教員のICT活用指導力は向上傾向にあるという。

 「GIGAスクール構想本格始動前の環境整備」は、旺文社教育情報センターのWebサイトで閲覧できる。
《外岡紘代》

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