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atama plus「学習状況調査」中学生55%が小学生で習う単元につまずき

 atama plusは、AI先生「atama+」を利用する中高生の学習状況を調査。atama+で数学を学習した中高生のうち、高校生の約46%が中学生範囲の単元に、中学生の約55%が小学生範囲の単元につまずきを抱えていたことがわかった。

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atama plus「学習状況調査」
  • atama plus「学習状況調査」
  • 小中学生の単元を視聴した高校生の割合
  • 高校生がつまずきを抱えている小中学生の単元
  • 小学生の単元を視聴した中学生の割合
  • 中学生がつまずきを抱えている小学生の単元
 atama plusは、AI先生「atama+」を利用する中高生の学習状況を調査。atama+で数学を学習した中高生のうち、高校生の約46%が中学生範囲の単元に、中学生の約55%が小学生範囲の単元につまずきを抱えていたことがわかった。

 atama plusは、教育をひとりひとりに最適化するAI教材「atama+」を全国の塾・予備校1,900教室以上(8月27日時点)に提供している。調査は中高生の学習実態を明らかにするために、2020年5月1日~7月31日の期間内でatama+で数学を学習した高校生・中学生それぞれ約3万人を対象に実施。atama+を利用する生徒の学習データを分析し、中高生のつまずきの傾向を調査した。

 調査の実施方法は、高校生のうち、小中学生単元の「講義動画」を対象期間に1回以上視聴した人数およびその単元を分析。また中学生のうち、小学生単元の「講義動画」を対象期間に1回以上視聴した人数およびその単元を分析した。

 高校生でみると、中学生の単元につまずきを抱えていたのは全体の約46%、小学生の単元につまずきを抱えていたのは約12%。高校生がつまずきを抱えている小中学生の単元トップ3は「平方根の計算」28.5%、「図形の相似・面積比」20.9%、「確率」18.3%となった。

 中学生では、小学生の単元につまずきを抱えていたのは全体の約55%。多くの中学生がつまずきを抱えている小学生の単元トップ3は、「図形の面積」56.4%、「小数分数の計算」37.4%、「割合」26.8%となった。

 調査の結果、約半数の中高生が、過去に学習した小学生、中学生の単元につまずきを抱えているということが明らかになった。ある単元を習得するためには、関連する複数単元の理解を積み重ねることが欠かせず、ひとりひとりの異なる理解度に合わせて学習を進める必要がある。しかし、履修することが目的となっている従来の授業の形では、ひとりひとりの理解度まで考慮することは難しい。今回の調査結果は、そうした履修主義に基づく教育における課題を浮き彫りにしたものではないかと分析している。
《田中志実》

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