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オンライン授業の音声字幕化システム、東芝が開発

 東芝は2020年6月10日、オンライン授業の教師の音声を字幕化し、学生に配信する音声自動字幕システム「ToScLive」を開発したことを発表した。慶應義塾大学と法政大学の講義でシステムの有効性を検証する実証実験を6月中に開始予定。

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ToScLiveの概要
  • ToScLiveの概要
  • ToScLiveデモイメージ
 東芝は2020年6月10日、オンライン授業の教師の音声を字幕化し、学生に配信する音声自動字幕システム「ToScLive」を開発したことを発表した。慶應義塾大学と法政大学の講義でシステムの有効性を検証する実証実験を6月中に開始予定。

 「ToScLive」は、オンライン授業での教師の発話内容をリアルタイムで字幕化。学生はPCやタブレット・スマートフォンで見ることができるため、聞き逃した部分の確認や授業内容の振り返りを容易に実現できる。

 現在オンライン授業で利用されているさまざまなオンライン会議システムとの併用が可能。精度の高い音声認識には専門知識が不可欠な音響設備の細かい設定が必要なため、授業開始前に声を吹き込むだけでマイクの動作状況を確認できるガイド機能も用意。ガイド機能には、マイクの音量と周囲の雑音の大きさを測定し、正しく音声を認識できるようにサポートする機能も備えている。

 音声認識は、専門用語をシステムに登録することで精度が向上。個別に登録するには時間を要し授業実施までの準備時間が長くなるため、講義資料などのテキストデータから専門用語を自動抽出する機能を開発した。また、無意味なつなぎ言葉や言いよどみを検知し、字幕上の表示を薄くすることで、読みやすさを向上している。

 東芝は、慶應義塾大学、法政大学の講義でToScLiveの有効性を検証する実証実験を6月中に開始予定。実証実験を通じて教師や学生から効果や課題の聞き取りを行うことで、システムの有効性を高め、早期の教育現場への導入を目指すとしている。
《桑田あや》

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