スタディメーターは2026年9月7日、高校生と大学生によるビジネスコミュニティ「First off Projects(FoPs)」に所属する高校生が、学校の授業を録音し、あとからオンラインで見返せる「授業議事録システム」を開発したと発表した。現在、トライアル版の試験導入に協力できる中学校・高等学校などの教育機関を募集している。
「授業議事録システム」を開発した高校生は、中学時代に不登校を経験した。学校へ行けない期間が続く中で、授業を受けられないことによる学習の遅れが生まれ、再び授業についていくことが難しくなったという実体験が開発の出発点となっているという。
学校へ行けない理由はひとりひとり異なる。しかし、教室へ行けないことで授業を受ける機会まで失われると、学校へ戻ることへの新たな不安につながる。そこで「教室に行けないときにも、学校で行われた授業に触れられるようにしたい」という思いから、授業を録音してオンライン上で見返せるシステムを企画した。FoPsの活動を通じて必要な開発方法を学びながら、企画から1か月でトライアル版を完成させた。
このシステムでは、学校で行われた授業を録音し、その内容をPCやタブレット上であとから確認できる。授業を欠席した生徒は、教室でどのような説明が行われたのかを振り返ることができ、授業に参加した生徒も、理解できなかった部分やもう一度聞きたい説明を見返すことができる。
不登校の生徒だけを対象とした特別な仕組みではなく、欠席時の学習、日々の復習、テスト前の振り返りなど、生徒がそれぞれの状況に応じて利用できる学習環境を目指している。
また、このシステムは、学校や教室で行われる授業をオンライン授業に置き換えることを目的としたものではない。先生と生徒が同じ教室で時間を共有し、その場で質問したり、周囲の生徒とともに考えたりすることは、学校の授業がもつ大切な役割。教室で行われる授業を中心に置きながら、授業に参加できなかったときや、もう一度内容を確認したいときに、その学びを補助するためのものと位置付けられている。学校で行われた授業と、生徒がそれぞれの状況にあわせて学べる環境をつなぐことで、一度授業を休んだことがその後の学びから離れるきっかけにならない仕組みを目指している。
FoPsは、高校生と大学生のためのビジネスコミュニティ。法人向けIT研修サービスを提供するスタディメーターの研究機関としての役割を担い、メンバーは資金や学習機会の援助を受ける代わりに、本人の関心に基づいたサービスの開発や学習レポートの作成を行い、新技術に関する知見や新規事業創出の事例を同社に還元。学生自身の関心や問題意識を出発点として、必要な知識や技術を学びながら、実際に社会で利用できるサービスを形にする活動を行っている。今回のトライアルを通じて教育現場の声を集め、学校や生徒にとって無理なく利用できるシステムへと改善していく方針だ。
今回のトライアルでは、中学校・高等学校をはじめ、「授業議事録システム」を実際の授業で試験的に利用できる教育機関を募集している。実際の教育現場で利用しながら、生徒や教員から意見を聞き、必要な機能や使いやすさ、学校に適した運用方法を検証する。 対象となる授業や実施期間、録音方法、閲覧できる生徒の範囲などは、各教育機関の状況にあわせて相談のうえ決定する。試験導入に関心をもつ教育機関は、問合せフォームから連絡できる。







