文部科学省は2026年8月31日、「学術研究の大型プロジェクトの推進に関する基本構想-ロードマップ2026-」暫定版を公表した。策定にあたり掲載計画の公募を行い、継続掲載を含む12計画を掲載している。正式版は後日公表する予定だという。
学術研究の大型プロジェクトは、最先端の技術や知識を結集して人類未到の研究課題に挑み、世界の学術研究を先導するもの。多額の経費を要することから、研究者コミュニティにおける周到な準備を経て明確な科学目標を定め、国の学術政策を踏まえながら、長期的な展望をもって戦略的・計画的に推進する必要があるとしている。
ロードマップは、大型プロジェクト推進にあたっての優先度を明らかにする観点から策定するもの。これまで6回にわたって策定しており、今回は2023年に続くロードマップとして策定された。予算措置を保証するものではないが、関連施策を推進するうえで十分考慮すべき資料として位置付けられている。
ロードマップ2026の策定にあたっては、公募により計画を募集し、31件の申請があった。このうち、ロードマップ2023に掲載され継続掲載を希望するものは9件。書面審査とヒアリング審査を実施し、18計画に対してヒアリング審査を行った結果、12計画をロードマップ2026に掲載することとした。
掲載計画は、人文・社会科学、総合工学、物理学、化学、基礎医学、融合領域にわたる。今回、新たに計画として掲載されたのは、人間文化研究機構国立歴史民俗博物館らによる「地域歴史文化の横断的保全・継承と知の創成を担う連携研究基盤の形成」、東京大学らによる「量子色力学に基づくマルチスケール核物理研究拠点(EIC)形成計画」、高エネルギー加速器研究機構による「高輝度大型ハドロン衝突型加速器(HL-LHC)による宇宙の真空構造の解明と新物理の探究―エネルギーフロンティアの進化―」の3件。
そのほか、「量子半導体スピンテグレーションと連携ネットワーク拠点」「多様な知が活躍できるパワーレーザー国際共創プラットフォーム:J-EPoCH計画」「IceCube-Gen2国際ニュートリノ天文台による高エネルギーニュートリノ天文学・物理学研究」「BSL-4施設を中核とした感染症研究拠点の形成」「統合全球海洋観測システムOneArgoの構築と海洋融合研究の推進」などが継続掲載となった。
文部科学省は、ロードマップに位置付けられた計画について、これまで「大規模学術フロンティア促進事業」などにより戦略的・計画的な推進を図ってきた。ロードマップ2026では、科学目標を引き続き最重要の観点としつつ、多様な財源確保の可能性、計画終了後の持続可能性、国際的な競争力の強化、社会や国民への還元に向けた戦略なども評価において考慮したとしている。










