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大学教員、AI活用拡大を受け「授業・課題・評価方法」変更済み41.7%

 デジタル・ナレッジが運営するeラーニング戦略研究所は2026年8月20日、大学教員を対象に実施した「大学における生成AI活用実態調査」の結果をまとめた報告書を公開した。学生のAI活用拡大を受け、すでに41.7%が授業や課題、評価方法を変更しており、「今後変更予定」を含めると6割以上が見直しを予定または実施していた。

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大学における生成AI活用実態調査
  • 大学における生成AI活用実態調査
  • 授業・課題・評価方法の変更状況
  • 学生のAI利用に対する対応
  • AI活用成熟度の構成比

 デジタル・ナレッジが運営するeラーニング戦略研究所は2026年8月20日、大学教員を対象に実施した「大学における生成AI活用実態調査」の結果をまとめた報告書を公開した。学生のAI活用拡大を受け、すでに41.7%が授業や課題、評価方法を変更しており、「今後変更予定」を含めると6割以上が見直しを予定または実施していることが明らかになった。

 調査目的は、単なる利用率調査にとどまらず、複数の設問をもとに「AI活用成熟度」を定義し、成熟度別の課題や支援要件を明らかにすること。調査方法はアンケート専門サイトを用いたWebアンケート調査で、調査期間は2026年7月2日から7月8日。調査対象は国公私立大学の教員(教授、准教授、講師、助教、特任教授・客員教授)で、有効回答数は115名(国公立43名、私立72名)。専門分野別内訳は文系41名、理系39名、情報系13名、医療系22名。

 調査によると、AI利用頻度は「ほぼ毎日」「週数回」が全体の71.3%を占め、大学教員にとってAI利用が日常的になっている。大学教員の87%がAI利用による効果を実感しており、もっとも多く実感された効果は「研究活動の効率化・時間短縮」(66.1%)だった。

 学生のAI活用拡大を受け、すでに41.7%が授業や課題、評価方法を変更している。「今後変更予定」を含めると6割以上が見直しを予定または実施しており、大学教育においてAI利用を前提とした授業設計や評価方法への見直しが本格化しつつある。背景には、学生のAI利用が「レポート作成」を中心に学習活動全般に広がっていることがあげられる。

 学生によるAI利用については、「一定条件のもとで利用を認めている」が過半数を占める一方、約2割は運用方針を定めておらず、大学によって対応状況にばらつきがみられた。自由記述では「レポートをAIで作成してくるので困っている」といった声のほか、不正利用への対応や評価方法、学生の思考力低下への懸念など、大学教育ならではの課題が多くあげられた。

 調査では、教員のAI利用状況や大学のルール整備などをもとにAI活用成熟度を4段階に分類した。その結果、「Lv2:限定導入段階」28.7%、「Lv3:ルール整備段階」36.5%、「Lv4:組織運用段階」33.9%がそれぞれ約3分の1を占め、AI活用成熟度は3層にほぼ分かれた。約7割はルール整備以上の段階に達しており、組織的なAI活用が進みつつある。

 組織運用段階(Lv4)では、AIの効果実感や有用性評価が特に高い結果となった。また、AI活用成熟度が高い層では、LMSなど既存システムとの連携や利用ログ・管理機能の整備など、運用基盤の充実への関心が比較的高い傾向がみられる。

 教員の専門分野によっても、AI利用用途に違いがみられた。研究活動では、理系で「翻訳・英文作成」や「論文・研究資料作成」、情報系で「論文や資料の要約」や「プログラミング・コーディング」の割合が高く、それぞれの分野特性に応じた活用が進んでいる。

 授業・課題・評価方法の変更状況にも専門分野による違いがみられ、情報系では変更済みの割合が高い一方、医療系では変更していない割合が比較的高い結果となった。AI活用に必要な支援についても専門分野によって傾向が異なり、大学全体で一律の対応ではなく、分野特性を踏まえた支援や環境整備が求められている。

 報告書はeラーニング戦略研究所のWebサイトで公開されている。

《風巻塔子》

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