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大分県立高の授業改善実施要領を公表「密度の濃い授業」実現へ

 大分県教育委員会は2026年4月23日、2026年度(令和8年度)県立高等学校授業改善実施要領を公表した。スクールプランの策定やプロジェクトチームの設置など、県全体で組織的な授業改善に取り組む計画が示された。

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授業改善の推進のための3つのアプローチ
  • 授業改善の推進のための3つのアプローチ
  • 授業改善の推進のための3つのアプローチ
  • 目指す授業像への3つのビジョン(方向性)と6つのアクション(方策)
  • 目指す授業像に向けたワンステップアップのための授業モデル

 大分県教育委員会は2026年4月23日、2026年度(令和8年度)県立高等学校授業改善実施要領を公表した。スクールプランの策定やプロジェクトチームの設置など、県全体で組織的な授業改善に取り組む計画が示された。

 同実施要領は、大分県立高校における授業改善を組織的に推進するための指針。授業改善がPDCAサイクルによって着実に実施されるようスケジュールを明示するとともに、取組みの方向性や具体的な方策、授業モデルなどを全教職員で共有する狙いがある。

 目指す授業像は、「カリキュラム・ポリシーと連動させた、付けたい力を意識した密度の濃い授業」と定義。各校は、「授業研究」「PDCAサイクル」「組織的取組」の3つのアプローチにより、その実現を図る。

 目指す授業像に向けた施策として、「どのような資質・能力を身に付けさせるか」「どのような学習内容を取り扱うか」「どのような学習活動を展開するか」の3つのビジョン(方向性)と、目標、教材、授業展開、発問、板書・ICT、振り返りの6つのアクション(方策)を提示。授業者それぞれの課題を明確にし、さらなる授業力向上を目指す。

 各学校が具体的に取り組む事項はおもに5項目。1つ目は、指導教諭等を中心とした「授業改善プロジェクトチーム」の設置で、校内授業研究会の企画やPDCAサイクルの進行管理、授業改善に関する協議や情報発信を担う。

 2つ目は、「授業改善スクールプラン」の策定。学校全体の授業改善テーマ・重点・検証指標、年間の取組計画、各教科ごとの計画で構成する。成果を明らかにするための「検証指標」や、具体的な実践内容を示す「取組指標」は数値化して設定する。年間のPDCAサイクルに加え、年2回以上の短期PDCAサイクルを実施し、中間評価・検証に基づいた改善が求められる。なお、最終報告は2027年3月19日までに提出する必要がある。

 3つ目は、校内授業研究会の実施。思考力・判断力・表現力等を育成する授業への理解を深めるため、原則としてすべての教科で年1回以上実施する。指導方法だけでなく、「生徒の授業中の姿」を根拠に目標の達成状況を検討することを重視する。

 4つ目は、教科会議の実施。教科会議を「研修の場」と位置付け、授業改善計画の作成・修正、教材研究や教育情報の共有、考査問題の検討や結果・学習習慣調査等の分析、3年間を見通した「指導と評価の計画(シラバス)」の検討・作成を組織的に行う。

 5つ目は、進捗状況に関するアンケートの提出。県教育委員会に対し、授業改善の進捗状況に関するアンケートを年2回(7月と12月)提出する。

 実施要領ではこのほか、各教員が自身の授業を振り返り、客観的に把握するためのセルフチェックツールとして活用できる「ワンステップアップのための授業モデル(A~Cの3段階)」も提示。教師の働きかけ(発問、教材、言語活動)と、それに応じた「学習者の姿」を具体的に定義している。

 2026年度に重点的に取り組む項目は、単元計画とそれに即した観点別評価の確実な実施、「探究的な学びハンドブック」を活用した探究的な学びの推進、大学・企業等との連携やICT活用による課題研究の質の向上の3項目。詳細は、大分県教育委員会のWebサイトで公開している同実施要領で確認できる。

《川端珠紀》

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