無線通信機器大手のアイコムは、全国の中学校向けに「無線機を使った防災訓練の教育プログラム」を開発した。免許や資格がなくても交信できるトランシーバー20台をセットにして各校に無償貸与する。教材の提供は、2026年1月16日から受け付けている。
企業の強みを生かした学校向け教材や授業が広がりを見せている。音楽大手が洋楽のヒット曲を題材にした中学生向けの英語教材を開発・提供しているほか、大手金融グループは小学校の高学年向けに「金融経済教育」の授業を行うなどしている。
無線通信機器大手のアイコムは、防災意識の高まる1月17日(阪神・淡路大震災)を前に、中学教員向けの教材「「無線機を使った防災訓練の教育プログラム」の提供を開始する。
教材の内容は災害時を想定しており、生徒は避難者を探す役や食料を確保する役に分かれてロールプレイング形式で、トランシーバーを使ったコミュニケーション方法を学ぶ。教材には、教員用の指導マニュアルや生徒用のワークシートなど授業に必要なツール一式を同梱。スマートフォンではなくなぜトランシーバーが災害時に有用なのかの解説や、機器の使い方を説明する動画も用意する。
中学校の教諭ら教育従事者からの要望で「1コマの授業で訓練できる内容にしてほしい」といった内容も勘案しているという。
2026年3月には、桃山学院中学校(大阪市阿倍野区)で生徒たちを対象に、教材を活用したデモ授業を実施する。このデモ授業を皮切りに、全国の学校へ教材を無償貸与していく予定としている。
教材は学校からの依頼に応じて、一式を配送で貸し出す。提供依頼は、同社のWebサイトに設けた特設サイトで受け付ける。
昨今、大規模災害時に、住民の命をつなぐ無線機の重要性・需要はますます増しているという。特に避難所でトランシーバーを使うケースは多く、住民同士の安否確認や運営本部との連絡手段として活躍する。トランシーバーの操作方法や、「大事なことは二度繰り返して伝える」といった有効な使い方を知っておくことは、混乱下で人命を救う手段になるとしている。
◆トランシーバーを使った防災教育プログラム
対象:中学1年生~3年生向けに授業をされる教職員
人数:1回あたり40名程度まで
方法:教材の送付※スタッフの派遣はしない
内容:3部構成
・無線機の使い方や仕組み動画視聴
・災害時を題材にしたトランシーバーを使うアクティビティ
・レビュー
所要時間:45~50分程度
費用:無料
貸出期間:授業キット到着日から、休日を含む14日(15日目までに返送すること)
※実施マニュアルは、授業キット到着の1か月前までに事前に届ける
申込締切:授業キット到着希望日の3か月前の月末







