文部科学省は2025年12月25日、国立の教員養成大学・学部および国私立の教職大学院の2025年(令和7年)3月卒業者・修了者の就職状況等について発表した。国立の教員養成大学・学部の全体の実質教員就職率は70.7%。もっとも教員就職率が高いのは鳴門教育大学で89.4%だった。
文部科学省は、小・中・高等学校等の教員養成を目的とする国立の教員養成大学・学部(44大学)の卒業者および国私立の教職大学院(54大学)の修了者を対象に、毎年9月末現在の就職状況を調査している。今回は、2025年3月の卒業者・修了者の9月30日時点の就職状況を取りまとめて発表した。
国立の教員養成大学・学部(教員養成課程)の2025年3月卒業者1万917人のうち、教員就職者は6,916人で前年度より109人増加。このうち正規採用は5,527人、臨時的任用は1,389人だった。卒業者から大学院等への進学者(976人)と保育士への就職者(152人)を除いた実質教員就職率は70.7%と、前年度と比べて1.7ポイント増加した。
大学ごとの教員就職率(卒業者から進学者および保育士を除く)がもっとも高かったのは「鳴門教育大学」89.4%。ついで、「上越教育大学」88.5%、「大分大学」86.2%、「宮崎大学」85.0%、「福岡教育大学」81.9%など。
教員就職者数(臨時採用・非常勤等を含む)は、「愛知教育大学」541人が最多。そのほか「北海道教育大学」470人、「福岡教育大学」461人、「東京学芸大学」439人、「大阪教育大学」367人と続いた。
実質教員就職率は2020年から毎年増加傾向にあり、2025年は2013年(平成25年)以来12年ぶりに70%を超えた。教員就職者における正規採用の割合も増加傾向にある。教員採用試験の倍率低下や「教員不足」が各自治体で課題となっていることから、国立の教員養成大学・学部への期待は高まっている。
国私立の教職大学院の教員就職率は89.8%で、前年度比2.0ポイント増加。現職教員学生を除く修了者数は1,249人(前年度比37人増)、そのうち教員就職者数は1,121人(同57人増)となった。



![令和7年3月卒業者の大学別就職状況[教員養成課程]](/imgs/p/MuInkChEyeZivrf5FTFWJtTWr9ih29vc3d7f/40253.jpg)







