HASSYADAI socialは2025年12月17日より、新版となる「騙されない為の教科書」vol.2を全国の高校と少年院・児童養護施設を対象に無償配布するプロジェクトを開始した。若者が社会に出ていく前に絶対に騙されてほしくないという想いから、日本のすべての高校生約300万人への配布を目指している。
「騙されない為の教科書」は2023年、近年増加する若年層をターゲットにした詐欺や悪徳商法の被害防止を目的とした消費者教育プロジェクトとして制作された。2025年12月時点で47都道府県の高校を中心に、シリーズ累計約67万部の無償配布を行い、学校教育現場では正式な教材としての活用も広がっている。
さらに、詐欺被害や加害のリスクを「自分ごと」として捉えられる実例中心の構成と、教育現場での活用のしやすさが評価され、「消費者教育教材資料表彰2025」では優秀賞を受賞した。
こうした取組みや、多くの人々の啓蒙活動の結果、若年層の中での「騙されない」意識や理解は着実に深まる一方、その裏側で「騙す」側の詐欺や悪徳商法の手口はさらに多様化・巧妙化している。実際、2025年上半期の特殊詐欺被害額は約600億円にのぼり、過去最悪のペースで増加している。
このような状況を踏まえ、「騙されない為の教科書」で取り扱う内容も、合わせて常に最新化する必要があると考え、「闇バイト」や「AIなりすまし詐欺」など若者を狙った最新詐欺の内容を盛り込んだ、初版の内容を大幅にアップデートした新版の作成を行った。
2025年12月17日より無償配布を開始する新版「騙されない為の教科書」では、「闇バイト」や「オンラインゲーム」をきっかけとした詐欺・悪徳商法、さらにはAIを活用した「なりすまし詐欺」など、近年のSNSの急速な拡大に伴い若者をターゲットとして増加している詐欺被害について、実例を交えながら注意点や対処法を解説している。
教材では「騙されない」ために注意すべき4つのトピックスとして、闇バイト、オンラインゲーム、日常にひそむ詐欺たち(フィッシング詐欺、タスク詐欺、なりすまし詐欺、投資詐欺、マルチ商法、ねずみ講)を取り上げている。番外編として無料商法、リボ払いについても解説している。
教材は「家庭科」「公民科」の教科学習や、特別活動の時間などの授業で配布資料として活用されており、生徒自身が自分の生活に引きつけて考えるきっかけとなっている。
HASSYADAI socialでは、全国の高等学校を訪問し、教材を活用した授業プログラムも実施している。授業ではワークショップやディスカッションを通じて、詐欺や悪徳商法について「知る」だけでなく、感情面も含めて「体験する」ことを重視した学びを提供している。
一部の学校では、投資体験型のボードゲームを活用した特別授業を実施している。高校3年間をシミュレーションしながら仮想通貨に投資する構成となっており、資産運用や詐欺被害の構造を「体感的に」学べる設計である。
教育現場からは「社会を知れる、社会の声を生で聞けるという点が良かった。教員では手が回らないところなので、大変感謝している」「いい話は鵜呑みにしない、困ったら信用のおける人に相談するという、いちばん大切な部分を生徒に伝えていただいた」との声が寄せられている。
学生からは「自分は大丈夫だと思っていても、詐欺に遭うことがあると知った」「『自分は大丈夫』と思わず、金銭などが絡むことには『まずは疑ってみる』ことを意識して生活したいと思う」との感想が聞かれた。
保護者からは「わかりやすくて良かった。毎年新しい詐欺が出てくるので、内容を定期的に更新していただきたい」「教科書のタイトルのインパクトが強くて思わず笑ってしまった。高校生向けに注意喚起されているが、我々親世代がこれから歳を重ねるにあたっても気を付けるべき事だと思いながら読んだ」との声が上がっている。
HASSYADAI socialは、「騙されない為の教科書」を日本全国の高校生(約300万人)に配布することを目指している。また、本教材の配布や講演活動以外にも、若者が詐欺や悪徳商法の被害にあわない、騙されないために貢献できることはないか、今後も検討・企画を進めていくとしている。









