軽井沢風越学園は2025年10月15日、開校時から校長を務めてきた岩瀬直樹氏が2026年3月をもって退任し、新校長を募集することを発表した。同学園の設立者の1人である岩瀬氏は今後、「公立教育が変わっていくことに貢献したい」との思いから、新たな道に進むという。新校長の募集については、先行して関心のある人の事前登録を専用フォームにて募っており、応募方法などの詳細は11月初旬までに学園Webサイトに掲載される予定。
軽井沢風越学園は、幼児期から中学校段階までの学びを一貫して行う12年制の学校として、長野県軽井沢町に2020年に開校した。「子どもたちが幸せな子ども時代を過ごすこと」「子どもこそがつくり手であること」を教育の核とし、子供・スタッフ・保護者がともに学びをつくる共同体として歩んできた。探究的な学びや異年齢での学びあい、自然と地域を生かした体験など、全国的にも注目される新しい教育モデルを展開している。
岩瀬氏は、埼玉県の公立小学校教諭として22年間勤務し、2008年度には埼玉県優秀教員を表彰。2015年より、東京学芸大学大学院教育学研究科 教育実践創成講座の准教授として就任、学級経営やカリキュラムデザインなどの授業を通じて、教員養成、現職教員の再教育に取り組んだ経歴を持つ。軽井沢風越学園では、設立準備財団の設立時から参画し、当時、副理事長に就任。その後、軽井沢風越学園の校長および軽井沢風越幼稚園の園長として、子供たちが自らの興味から学びを構築する姿を支え続けてきた。
同学園では岩瀬氏の退任にともない、2026年4月に新たな校長を迎える予定。事情により4月着任が難しい場合には、相談に応じることも可能だとしている。応募資格に教員免許の有無は問わず、学園の理念を引き継ぎ「これからの風越のみらいを共につくり続ける人」を学園内外から広く募る。詳細な募集要項は11月初旬にWebサイトにて公表予定。応募に関心のある人は事前登録フォームを通じて案内を受け取ることができる。
なお、理事長の本城慎之介氏は、在校生や保護者に対して「日々の学びはこれまで通り継続します」とし、移行期も安心して、共に学校づくりを続けていきたいとの考えを示した。また、岩瀬氏は退任・退職についての理由とこれからについて、「『子どもこそがつくり手』であるという想いを、残りの人生を賭けて、より多くの子どもに届けたい、その役を担いたい」とメッセージを寄せている。