米Googleは、教育版AIツールセット「Gemini in Classroom」を、Google Workspace for Educationアカウントを有する教員に無償提供することを現地時間2025年6月30日、ブログ内で発表した。英語版を先行提供し、数週間ほとでグローバル展開する予定。
「Gemini in Classroom」は、Google Classroomで利用できる生成AIツールセット。指導案の概要作成や、簡単なテストの作成、語彙リストの作成、ルーブリックの作成など30以上の新機能を搭載している。
米Googleによると、授業計画を作成する場合には、学年やトピックを入力することで原案を作成できるという。授業に関連する動画の閲覧や、関連したクイズなどの作成も可能。クイズは学年・トピックを入力すると学修目標に基づいた下書きが取得でき、Googleフォームにエクスポートすることもできるとしている。
今後数か月以内には、Google Classroomから直接、情報整理ツール「NotebookLM」と、Geminiをカスタマイズできる「Gems」機能を使用できるようになる予定。実現すれば、NotebookLMを使って学生向けのインタラクティブな学習ガイドとポッドキャストスタイルのオーディオ概要を即座に作成したり、「Gems」機能を使って、追加でサポートが必要な学生や学習をさらに進めたい学生向けに、専用のAIアシスタントを作ることもできる。
また、もっとも要望の多かったという生徒の進捗状況の分析・閲覧も数か月以内にリリース予定だという。クラスのページでは、新たに「分析」タブが表示されるようになり、課題を欠席している生徒や、成績が向上している生徒を把握して役立つ分析情報を表示する。実用的な分析情報は「スクールワーク」ページにも直接表示されるため、今後の課題の進捗状況を確認したり、簡単なリマインダーを送信することができる。
読書支援ツール「Read Along in Classroom」は、音読、サイレントリーディングモード、リスニングモード(近日公開予定)の3つのモードを搭載する。このうち、サイレントリーディングモードとリスニングモードでは、関連する書籍のRead Along in Classroom分析ダッシュボードで生徒の理解度を確認できるという。