群馬県立高崎高等学校と高崎商科大学・高崎商科大学短期大学部は2024年8月20日、「連携協力事業に関する協定」を締結し、高崎商科大学で調印式を行った。この協定は、両組織の連携と協力を促進し、将来を担う人材の育成、教育および研究、社会貢献への寄与を目的としている。
協定の趣旨は、両校が有する施設や設備、人材を活用し、連携協力を通じて高崎高校が推進する「STEAM人材」の育成に資する教育内容の充実を図ることにある。さらに、高崎商科大学が行う教育・研究・社会貢献の充実を図り、将来を担う「STEAM人材」や経営人材の育成促進、両組織の向上を目指す。また、探究や共創を目的とした高大連携の新たなロールモデルの構築、企業などと連携した高度な探究学習や社会実装への取組み、地域・企業・自治体などの連携強化を目指している。
STEAM人材とは、科学（Science）、技術（Technology）、工学（Engineering）、数学（Mathematics）の4分野を総合的に学び、科学技術の発展に貢献できる人材を指す。協定に基づくおもな連携・協力事項としては、「STEAM人材」の育成に資する教育内容の充実、教育・研究・社会貢献の充実、地域などの教育および科学技術の発展、互いの施設・設備の相互利用ならびに組織的な人材交流があげられる。
協定締結後の2024年度には、これまでの座学中心だった出前授業を進化させ、探究授業にフィールドワーク調査を取り入れることが決定した。地域の課題を解決するビジネスアイデアを提案する際、想定した課題が実際に問題となっているかを確認するため、現地調査が欠かせない。しかし、現地を知らない高校生が単独で訪れても得られる情報は限られるため、地域連携を積極的に行っている高崎商科大学が橋渡し役となり、訪問先や調査先への事前手配や当日の案内を担うことで、より効果的な高大連携活動が実現したという。
高崎高校では、富岡市で行ったフィールドワーク調査を通じて学んだことや得た知見を、現在取り組んでいる課題研究のビジネスアイデアに反映させる予定である。これにより、地域の課題解決に向けた実践的な学びが期待される。
