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文科省、学びの機会の充実ネットワーク構築…公募開始

 文部科学省は2024年10月15日、2024年度(令和6年度)各学校・課程・学科の垣根を超える高等学校改革推進事業(学びの機会の充実ネットワークの構築)の公募を開始した。締切りは11月5日。

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各学校・課程・学科の垣根を超える高等学校改革推進事業
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 文部科学省は2024年10月15日、2024年度(令和6年度)各学校・課程・学科の垣根を超える高等学校改革推進事業(学びの機会の充実ネットワークの構築)の公募を開始した。締切りは11月5日。

 高等学校は、進学率が約99%に達し、中学校を卒業したほぼすべての生徒が進学する教育機関となっている。高等学校には多様な背景をもつ生徒が在籍していることから、義務教育段階において育成された資質・能力をさらに発展させながら、生徒の多様な能力・適性、興味・関心などに応じた学びを実現することが必要。しかし、現状では、学校の立地、リソースなどにともなう制約により、学校が生徒の多様な学習ニーズに対応しきれていない、もしくは潜在的なニーズを引き出せていないといった課題があるのが実情となっている。

 そこで、2023年(令和5年)8月の高等学校教育の在り方ワーキンググループ中間まとめにおいて、いずれの高等学校においても多様な学習ニーズに対応し、潜在的なニーズに応える柔軟で質の高い学びを実現し、すべての生徒の可能性を最大限引き出すことができるようにしていくべきで、教科・科目充実型の遠隔授業や通信教育の活用、学校間連携などの促進を一層進めていくことが重要としている。

 これらを踏まえ、遠隔授業や通信教育を活用した積極的な学校間連携などのネットワーク構築に資する実証的資料を得ることを目的とした調査研究を行う。具体的には、配信センターなどを拠点として、多様な課程・学科の学校と連携したうえで、生徒の多様な学習ニーズに応える域内の学校間の連携・併修ネットワークを構築するとともに、高等学校における遠隔授業や通信教育の活用に資する校内体制、連携体制など、生徒の多様な学習ニーズに応える柔軟で質の高い学びの実現に資する先進的な取組みに係る調査研究を実施する。

 「各学校・課程・学科の垣根を超える高等学校改革推進事業」の予算額は1億2,000万円。遠隔授業や通信による教育の方法を活用しながら、地理的状況や各学校・課程・学科の垣根を超えて、多様な高校生ひとりひとりの学習ニーズに応える新しい通学型高校のモデルを創出(効果的な手法の検証などを実施)する。

 対象校種は国公私立の高等学校。委託先は、都道府県・市町村教育委員会、国公立大学法人、学校法人のほか民間団体など。単価は、都道府県・市町村教育委員会、国公立大学法人、学校法人などが指定13か所、1か所あたり約700万円、伴走支援が1か所約1,300万円。民間団体などは、1か所年間約1,000万円。委託対象経費は、ネットワークの構築、運営に必要な経費のほか、都道府県を超えたネットワーク構築に必要な経費(人件費、旅費、謝金など)。

 応募は、必要書類を作成して申請する。公募資料はWebサイトにて公開している。申請希望調書は10月29日午後5時まで、構想調書などは11月5日午後5時までに提出する。提出先は、文部科学省初等中等教育局参事官付垣根事業担当。

《田中志実》

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