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大学図書館デジタル化へ、ロードマップ公開…文科省

 文部科学省は2024年7月1日、2030年を目標とした「デジタル・ライブラリー」の実現に向けて、大学図書館のロードマップを公開した。学術論文などを誰からでも無償でアクセス可能にする「即時オープンアクセス(OA)」は2025年末の義務化を目指す。

教育行政 文部科学省
「2030デジタル・ライブラリー」推進に向けたロードマップ
  • 「2030デジタル・ライブラリー」推進に向けたロードマップ
  • 新しい「デジタル・ライブラリー」の実現に向けて検討すべき課題

 文部科学省は2024年7月1日、2030年を目標とした「デジタル・ライブラリー」の実現に向けて、大学図書館のロードマップを公開した。学術論文などを誰からでも無償でアクセス可能にする「即時オープンアクセス(OA)」は2025年末の義務化を目指す。

 文部科学省は、これからも大学が新たな知の生産という使命を果たしていくために、2030年を目途とした「デジタル・ライブラリー」構想を掲げている。大学図書館には、オープンサイエンスとデータ駆動型研究の推進とともに、学修者本位の教育の実現に即した機能的変化が求められており、この変化に対応して実現すべき大学図書館を「デジタル・ライブラリー」という。

 今回公表した「2030デジタル・ライブラリー」推進に向けたロードマップでは、「支援機能・サービス」「場」「人材」の3つを優先的に取り組むべき領域として設定。コンテンツのデジタル化、オープンアクセス、ライブラリー・スキーマ(大学図書館の規格・構造)に加え、人材のスキル向上や育成、人材確保と配置ができる柔軟な制度の整備などを取り上げた。

 そのうえで特に、大学図書館に求められる新たな機能や取組みを複数の大学やそのほかの機関とともに整備・運用するなど、1大学の1図書館に閉じない形で連携・協力することを「デジタル・ライブラリー」の実現に向けた有力な手段と位置付けている。

 統合イノベーション戦略2023において打ち出された「即時オープンアクセス(OA)」については、2025年末を目途に義務化を目指す。実現すれば、学術論文に対して誰もがインターネットを介して無料でアクセスして利用できるようになる。

 文部科学省ではこのほか、新しい「デジタル・ライブラリー」の実現に向けて検討すべき課題も取りまとめ公表している。

《川端珠紀》

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