発達障害を抱える0歳~5歳の子供をもつ親の約半数が、保育士に対し「無意識のうちに差別しないこと」を期待しており、9割以上が「インクルーシブ保育」の必要性を実感していることが、保育研究プロジェクト「子ねくとラボ」を運営する明日香が実施した調査より明らかになった。
「発達障害の子どもへの接し方に関する意識調査」は2024年4月8日、0歳~5歳の発達障害を抱えている子供をもつ親100名を対象に、IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査にて実施した。
発達障害をもつ子供への接し方で意識していることは「こちらを見てきたときに笑みを返すこと」59.0%がもっとも多く、「傾聴を大切にし、子供が伝えようとすることに耳を傾けること」45.0%、「その時々の子供の感情を察すること」44.0%と続いた。
子供を保育園に預ける際に保育士に期待したいこととしては、「無意識のうちに保育士自身が差別しないこと」45.0%がもっとも多く、ついで「障害を個性ととらえ、分け隔てない対応をすること」44.0%という結果となった。
保育園生活で苦戦すると思う場面に関しては「他児とのコミュニケーション」63.0%、「登園・降園」53.0%、「保育者とのコミュニケーション」45.0%の順で多かった。
障害を1つの個性・多様性としてとらえる「インクルーシブ保育」については、96.0%もの人が「必要だと思う」(「非常に必要だと思う(66.0%)」「やや必要だと思う(30.0%)」の合計)と回答。理由として「『違い』からさまざまな刺激を受け、各児の成長につなげられるから」58.3%、「子供たちの間で障害を個性としてとらえる考え方が浸透するから」52.1%、「無意識に作り出される偏見や差別がなくなるから」45.8%などの声があげられた。
十分なインクルーシブ保育実現のためには、「外部の関係機関と連携した援助体制の整備」55.2%、「保育士の障害への理解と対応への知見」54.2%、「ひとりひとりをみていくため個別の計画などの取組みがあること」49.0%などを重要と考える人が多いことがわかった。
調査の詳細は、子ねくとラボのWebサイトから確認することができる。