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学童保育、利用者は過去最多140万人…全国連協調査

 学童保育(放課後児童クラブ)の入所児童数が、2023年5月1日現在で過去最多の140万4,030人になったことが、全国学童保育連絡協議会による学童保育の実施状況調査結果から明らかになった。入所児童数は、全学年で前年より増加している。

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学童保育数と入所児童数の推移
  • 学童保育数と入所児童数の推移
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 学童保育(放課後児童クラブ)の入所児童数が、2023年5月1日現在で過去最多の140万4,030人になったことが、全国学童保育連絡協議会による学童保育の実施状況調査結果から明らかになった。入所児童数は、全学年で前年より増加している。

 学童保育の実施状況調査は、全国学童保育連絡協議会が毎年実施。2023年度調査の基準日は、2023年5月1日。全国すべての市町村(特別区を含む)を対象に調査を依頼し、回収した結果を取りまとめた。

 学童保育の支援の単位数は3万6,094、学童保育数は2万4,493か所。学童保育の入所児童数は、前年比5万5,908人増の140万4,030人で過去最多となった。

 学年別では、1年生42万8,596人(30.5%)、2年生39万1,393人(27.9%)、3年生30万418人(21.4%)、4年生16万2,216人(11.6%)、5年生7万9,764人(5.7%)、6年生4万1,213人(2.9%)。低学年ほど入所児童数が多いほか、各学年で前年より増えている。

 厚生労働省令「放課後児童健全育成事業の設備および運営に関する基準」では、学童保育の基礎的な単位である「支援の単位」について、「専用区画(子供1人につきおおむね1.65平方メートル以上の広さ)」「専任職員(2人以上)」「一定の規模の児童数(おおむね40人以下)」と定めているが、今回の調査によると40人以上が38.1%を占めている。

 全国学童保育連絡協議会では、子供の集団の規模の上限を「30人まで」と提言。感染症拡大防止や事故防止の観点からも集団の規模を小さくすることが必要だとし、子供の集団の規模の上限を超えて大規模化した学童保育を分割し、複数の「支援の単位」を置く場合や学童保育を新設する際は「子供の保育に責任をもつ指導員が各単位に複数人配置されること」などの要件を満たす必要があると提言している。

《奥山直美》

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