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闇バイト、少年を犯罪に加担させない対策を周知…文科省

 文部科学省は2023年8月10日、全国の学校設置者に向けて「少年をアルバイト感覚で犯罪に加担させないための対策について」と題した事務連絡を出した。少年が「闇バイト」をきっかけに重大な犯罪に加担するのを防ぐため、非行防止教室で積極的に取り扱うよう求めている。

教育行政 文部科学省
事務連絡「少年をアルバイト感覚で犯罪に加担させないための対策について」(一部)
  • 事務連絡「少年をアルバイト感覚で犯罪に加担させないための対策について」(一部)
  • 事例集「犯罪実行者募集の実態~少年を『使い捨て』にする『闇バイト』の現実~」(表紙)

 文部科学省は2023年8月10日、全国の学校設置者に向けて「少年をアルバイト感覚で犯罪に加担させないための対策について」と題した事務連絡を出した。少年が「闇バイト」をきっかけに重大な犯罪に加担するのを防ぐため、非行防止教室で積極的にこの問題を取り扱うよう求めている。

 現在、少年が目先の利益を手に入れるため、「闇バイト」に安易に応募し、特殊詐欺や強盗などの重大な犯罪に加担してしまうことが大きな社会問題となっている。

 文部科学省が8月10日付で出した事務連絡では、「社会的に『闇バイト』という用語が使用されているが、これは単なるアルバイトではなく犯罪」と明言。「闇バイト」の実態は、犯行グループが切り捨て要員の実行役を手広く募集するもので、これに関わることでどのような危険が及ぶか、少年に伝え続けていくことが重要との考えを示している。

 児童生徒の非行防止について、各種通知や生徒指導の基本書となる生徒指導提要では、児童生徒本人からの前兆行動を把握し関係機関などと連携してアセスメントを行うこと、警察官などを外部講師に非行防止教育などを実施することが有効などと説明している。事務連絡では、特に非行防止教室を行う際は、所轄の警察署とも連携し、積極的に「闇バイト」の問題も取り扱うよう要請している。

 警察庁が作成した事例集「犯罪実行者募集の実態~少年を『使い捨て』にする『闇バイト』の現実~」も紹介。広報啓発の場でそのまま活用できるよう、応募から検挙までの流れ、検挙された少年や被害者の声などをまとめており、活用や周知を呼びかけている。

《奥山直美》

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