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理系への学部再編、大学など67件の提案選定…文科省

 文部科学省は2023年7月21日、理系学部への再編や定員増などの取組みを支援する「大学・高専機能強化支援事業」の公募選定結果を公表した。初回公募では計118件を選定、うち学部再編などの経費助成は67件であった。

教育行政 文部科学省
大学・高専機能強化支援事業
  • 大学・高専機能強化支援事業
  • 「大学・高専機能強化支援事業」支援1選定結果
  • 「大学・高専機能強化支援事業」支援2選定結果

 文部科学省は2023年7月21日、理系学部への再編や定員増などの取組みを支援する「大学・高専機能強化支援事業」の公募選定結果を公表した。初回公募では計118件を選定、うち学部再編などの経費助成は67件であった。

 「大学・高専機能強化支援事業」は、デジタル・グリーンなどの成長分野をけん引する大学・高専の機能強化に向けた基金。大学の学部再編などに必要な経費(支援1)と、学部・研究科の定員増などにともなう体制強化および高専の学科・コースの新設・拡充に必要な経費(支援2)に対し助成する。

 初回となる今回は、2023年4月18日~5月24日に公募を受け付け、大学・高専機能強化支援事業選定委員会にて審査し、計118件を選定した。支援1に選定されたのは、公立大学13件、私立大学54件の計67件。支援2には国立大学37件のほか、公立大学4件、私立大学5件、高専5件の計51件の提案が選ばれた。

 支援1では、理系学部が比較的少ない私立大を後押しするため、大妻女子大学(東京)、椙山女学園大学(愛知)などの女子大や、昭和音楽大学(神奈川)や神田外語大学(千葉)など、芸術・文系大学などの提案を選定。学部再編などに必要な経費を、原則8年以内(最長10年)、20億円程度まで補助する。

 支援2では、最長10年、10億円程度まで補助するほか、規模や質の観点から極めて効果が見込まれる「ハイレベル枠」には20億円程度まで助成する。ハイレベル枠に選定されたのは、北海道大学、筑波大学、滋賀大学、神戸大学、広島大学、九州大学、熊本大学の7校だった。

 永岡桂子文部科学大臣は、7月21日の記者会見で「理系分野の専門性をもった女性が活躍できる社会を構築していくことは重要」と述べ、今後も引き続き事業の活用を積極的に検討してもらいたいと語った。事業の受付期間は、支援1が2032年度(令和14年度)、支援2は原則、2025年度(令和7年度)まで。

《川端珠紀》

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