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SSH中間評価、長崎西高校が最高評価

 文部科学省は2023年2月2日、2022年度スーパーサイエンスハイスクール(SSH)で対象となる指定校27校の中間評価を発表した。6段階でもっとも高い評価は、長崎県立長崎西高校1校のみ。一定程度以上の高評価は、京都府立桃山高校等8校であった。

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2022年度スーパーサイエンスハイスクール(SSH)中間評価の構成比
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 文部科学省は2023年2月2日、2022年度スーパーサイエンスハイスクール(SSH)で対象となる指定校27校の中間評価を発表した。6段階でもっとも高い評価は、長崎県立長崎西高校1校のみ。一定程度以上の高評価は、京都府立桃山高校等8校であった。

 文部科学省は、2002年度より将来の国際的な科学技術系人材の育成を図るため、科学技術、理科・数学教育に関する研究開発を行う高等学校等を「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」に指定している。SSH中間評価では、事業の効果的な実施を図ることを目的に、指定3年目(先導的改革型2年目)の学校を対象に、研究開発の進捗状況等を6段階で評価し、各校が研究開発等の内容を見直す機会としている。

 2022年度の対象指定校は27校(開発型・実践型26校、先導的改革型1校)。このうち、長崎県立長崎西高校1校が、「優れた取組状況」として6段階でもっとも高い評価を得た。中間評価においては、「文理協働型課題研究が有効に行われており、文系の生徒にも科学系部活動に所属し探究活動に取り組む生徒が数多くみられ、成果を出しており評価できる」等、高く評価された。

 次点の評価は、京都府立桃山高校、奈良女子大学附属中等教育学校、福岡県立城南高校の3校。これまでの努力を継続することによって、研究開発の狙いの達成が可能と評価された。さらに、埼玉県立春日部高校、名古屋市立向陽高校、神戸大学附属中等教育学校、島根県立松江南高校、宮崎県立延岡高校の5校は、これまでの努力を継続することによって、研究開発の狙いの達成がおおむね可能と判断されるものの、あわせて取組改善の努力も求められると評価された。

 今回の結果をみると、一定程度以上の高評価を得た学校が3割以上(8校)となる一方で、一層の改善努力が求められる学校が6割程度(17校)にのぼった。また、このままでは研究開発の狙いを達成することは難しいと思われる学校がわずかに認められたものの、達成困難とする最低評価の学校はなかった。

◆2022年度スーパーサイエンスハイスクール(SSH)中間評価
【優れた取組状況であり、研究開発のねらいの達成が見込まれ、更なる発展が期待される】1校
・長崎県立長崎西高等学校
【これまでの努力を継続することによって、研究開発のねらいの達成が可能と判断される】3校
・京都府立桃山高等学校
・奈良女子大学附属中等教育学校
・福岡県立城南高等学校
【これまでの努力を継続することによって、研究開発のねらいの達成がおおむね可能と判断されるものの、併せて取組改善の努力も求められる】5校
・埼玉県立春日部高等学校
・名古屋市立向陽高等学校
・神戸大学附属中等教育学校
・島根県立松江南高等学校
・宮崎県立延岡高等学校
【研究開発のねらいを達成するには、助言等を考慮し、一層努力することが必要と判断される】17校
・北海道札幌啓成高等学校
・北海道函館中部高等学校
・神奈川県立厚木高等学校
・神奈川県立平塚江南高等学校
・横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
・大阪府立豊中高等学校
・兵庫県明石北高等学校
・兵庫県立姫路西高等学校
・兵庫県立姫路東高等学校
・岡山県立倉敷天城高等学校
・山口県立徳山高等学校
・徳島県立脇町高等学校
・高松第一高等学校
・大分県立大分舞鶴高等学校
・宮崎県立宮崎西高等学校 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校
・鹿児島県立甲南高等学校
・長野県屋代高等学校 附属中学校
【このままでは研究開発のねらいを達成することは難しいと思われるので、助言等に留意し、当初計画の変更等の対応が必要と判断される】1校
・大阪府立生野高等学校

《川端珠紀》

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